「かなり大人向け」この世界の片隅に lavaさんの映画レビュー(感想・評価)
かなり大人向け
・脚本、演出、設定など
話自体はよくまとまっていた。笑える要素がちりばめられつつ、シリアスな展開も用意されている。一部に伏線回収らしきものもあり。そして、最後のあたりで泣かせにくるので注意。エンドロールは卑怯。
ただ、かなり大人向け。
題材的に仕方ないが、キャラの台詞、表現、場面の切り方等から、中高年を主なターゲットにしていることは間違いないだろう。普段、洋画アクションしか観ないような人は序盤で寝てしまう可能性が高い。
戦時中の広島のある地域を舞台に、ある女性の姿を描く。この時代を生きていない人でも、戦時中の、終戦間際の暮らしぶりを感じとれる。人々の行動、セリフ回し、環境、情景のひとつひとつがとてもリアル。
個人的には、中盤のお姉さんの「この世界に居場所がない人なんてそうそういないものよ」(←うろ覚えでスミマセン)ってセリフが印象的だった。
・映像
ほのぼのとした絵だけど、シーンごとに伝えることはしっかり伝えている。
当時の町並み、草花、キャラの表情、心理描写、しぐさ、細かな動き。特に、憲兵や空襲が刺激的。自分は料理のシーンが好き。
あと、ほんの片隅に人外?キャラも登場しているのでお見逃しなく。
・音楽
OPとEDの、コトリンゴの曲がよくマッチしてた。
・全体的に
当時の人々の状況を、取材等で相当調べているのだろう。製作サイドの努力が感じられた。
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