劇場公開日 2016年11月23日

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「史上最高のキスシーン!」ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅 cmaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5史上最高のキスシーン!

2016年11月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

あの「ハリー・ポッター」シリーズには勢い全作付き合ってきたものの、原作は未読、決してファンというわけではありません。本作も、どうしてそこまで盛り上がるんだろう…というさめた気持ちがありましたが、子どもが「まほう!まほう!」とわくわくしていたのと、主演のエディ・レッドメインの前作「リリーのすべて」が素晴らしかったので、いそいそと足を運びました。
…が。久しぶりに「映画の世界に引き込まれる」感覚を味わえ、とても幸せな映画時間を過ごすことができました。2Dでも十分に奥行き・高さが感じられ、「カバンの中だけれどそこに広がる異次元の世界」という感覚もくっきりと。オトナも子どももわくわくしました。
魔法動物と魔法使いの距離感も絶妙です。言葉を解するわけではなく、心を通わせられるのかどうかも判然とせず。動物たちのちょっとした仕草や表情から、かすかに感情が読み取られるか否か…というさじ加減。抑えたところが、かえって豊かさを出していました。
そして、ノー・マジ=人間であるコワルスキーさん! なんていい人! ゴールドスタイン妹が惹かれるのも当然です。こんなノー・マジ(オトナ)になりたいものだと思いました。(ちなみに、彼を演じたダン・フォグラーは、我が家では「少年マイロの火星冒険記」のおじさんで通っています。子がやたら御執心…。)
極めつけは、思いがせずに遭遇した、限りなく甘く切ないキスシーン! なんと何と…と息を飲みました。これは、私的映画人生最高のキスシーンかもしれません。(ちなみに、最高のラブシーンは「フィッシャー・キング」の駅でのダンスシーン。)思い返すだけで、雨に打たれているような錯覚に陥ります。
黒幕の彼があの人に…というくだりも、かつての2人の共演作を彷彿とし、にやりとしました。続編が、心から楽しみです。次回も子どもと一緒に観ることができるかな(付き合ってくれるかな)…。

cma