「エールの意味はyellじゃなくてair(空気)」エール! りりまるさんの映画レビュー(感想・評価)
エールの意味はyellじゃなくてair(空気)
いやはや、さすが愛の国フランス。中学生なのにエロスがすごい。日本だったら大問題になるのに、フランスだと思うと普通の事として受け入れられるから不思議。
外国✖️障害(本作は聴覚)は初めて。聴覚障害を持つ家族の中で一人の健常者が主人公。これもまた新鮮でよかった。
主人公が目指す夢は、聴覚障害の人には分からない「歌手」。家族にとっては自分たちの世界にはないものなので当然理解出来ない…。
その上、家族にとって「健聴者との通訳」として自分は欠かせない存在。
夢と家族とで揺れる主人公を応援したくなったし、中学生に重荷を背負わせすぎる両親にも腹が立った。
でも、いきなり聴覚障害者の世界に入れられた。すごく聴きたいのに聴こえない。悔しかった。見事。
聞き逃してしまった気持ちを引きずっている中でのラスト。涙なしじゃ見られない。
愛の国に驚きながらも感動は同じ。障害がテーマだけど文化の違いがいい味出して軽快に楽しく観れるので、ぜひ観て欲しい!(過激な表現が多いので注意)
余談ですが、邦題「エール!」がピンと来なかったので、調べてみるとairの方のエールらしい。聾唖者にとっては、歌を「聴く」ではなく「感じる」から来てるのかなと。「空気を読む」の空気もairを使うらしいので、聴衆の空気(反応)を読むから、airでエールになったのかな…。
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