ゾンビーバーのレビュー・感想・評価
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基本に忠実、でもほどほどに外す
お気楽な大学生たちがバケーションを過ごすために親戚から借りた山奥のロッジに向かうが……というお馴染みのパターン。 今回の敵はゾンビのビーバー、その名もゾンビーバーだ。 ゾンビと動物のハイブリッドは珍しい発想ではなくて、それを自覚しているのか作り手たちも基本文法に忠実でありつつも、要所ではうまくハズしを織り交ぜている。クソ脚本の見本市であるゾンビ映画界隈において、この堅いクオリティは出色だ。 おかげで見ていて何かと飽きない。オチもきれいに決まっている。 見てくれから期待される以上の楽しみを最低限保障してくれる、B級映画の優等生的作品。
ゾンビ+ビーバーの融合
新しいジャンルのホラーです。 昨今の音でビックリさせるホラーとは違い、マペットに襲われるのを見て笑ってしまうような作品です。 最後は悲惨に思ったりしましたけど、あまり悲惨に思えなかったのは下ネタ多いからでしょう。
マペットに必死感。微笑ましいです(笑)
ホラー映画にも色んなジャンルがありますよね。
・スラッシャー
・ゴア
・心霊
・ゾンビ
・生物パニック
・サイコスリラー
・モンスター
・オカルト
本作で新たなジャンルができました。
"ラブリー・パニック"
あのー「ゾンビーバー」ってゴロで勝負しようとしてない?って突っ込みはご遠慮願います(笑)
冒頭、軽トラックを運転してる男2人。荷台にはドラム缶が積んである。運転手は携帯を弄りながらよそ見。
助手席の男「おい、目の前に鹿がいるの見えてるか?」
運転席の男「見えてるよ」
で、ドーン!
鹿と接触!
肉片が飛び散ります。その衝撃で荷台のドラム巻が、近くの湖にゴロゴロ……。
因みに本当に鹿と接触したら、フロントガラスはバリバリで、ボンネットはぼっこりいきます。あ、因みついでなんですが、
「ワンちゃんは家族の一員!?」
どなたかのペットを轢いた時、ご自身の自動車保険の対人賠償保険、対物賠償保険、どっちで対応すると思います?
ワンちゃんは、家族の一員ですよね!?
でも、保険では対物賠償保険で対応します。つまりペットって"物"なんです!酷くないですか?家族同然なのに!?
……あ、すみません!話を戻します。
安心してください。
こんな雑談しながら観ても、十分理解できるストーリー展開です。
今の私の寄り道で、以下のシーンをスルーしてるかも知れませんが、大丈夫。話には十分についていけます。
1)湖で釣りをしてた少年が何かに釣り竿を持って行かれる。
2)意味なく下ネタトークをする老婆。
3)話に全く関係ない間合いでトップレスになる3人。
4)やっぱり人間よりいい演技をするテリア犬。
5)"あんな奴よりいい男いるよ"ってもう何万回も聞いた全く根拠のない励ましをする女子達。
おい!トップレス見逃したじゃん!って方。大丈夫。これから下流へ下流へ話は流れますから。
普通のメアリーがシャワーを浴びようとすると、巨大なビーバーがバスタブに!立派なげっ歯をむき出しにして、襲いかかります!
キャー!! キャー!!キャー!?って。
あの、本作はビーバーに対してCGを使っておりません。時代に逆行して、寧ろマペット感を前面に押し出しております。
なんかモフモフして怖くないけど、そこはテンションでカバー!
思いっきりバットでガツ、ガツ、ガツ、ガツ!撲殺です。
何故かこの映画、凶器はほぼバットです。
そしてビーバーの死骸を、ビニール袋に入れて家の外に放置。
しかし明朝、ビーバーは血の足跡を残して消えていた!
微笑ましいです。
マペットに対しての必死感。
微笑ましいです。
でもここから、ここからですよ!ここからゾンビーバーVSチームお馬鹿の戦いになります。ゾンビーバーの殺戮が始まりますよ!
でも絶滅危惧種の筈なのに、ビーバー達は異常な多さです。
そして死にません!ゾンビだから。ゾンビーバーだから!
すみません。断じて"ゾンビーバー"って言いたいだけで、本作を制作したわけではありません。
だって制作陣の中に"クリス・ベンダー"がいますから!
クリスと言えば、「ハング・オーバー」シリーズ、「なんちゃって家族」などコメディ映画を沢山プロデュースしてる方ですよ!
こうして、一人、一人、げっ歯の餌食になっていきます。
ビーバーに噛まれると……、えっと、その、勿論ビーバーに変化します!
立派なげっ歯がにょきにょき生えてきて、大きな平たい尻尾が生えてきます。そんなゾンビーバー化したジェンが、男子を襲う姿が、キャー!キャー!キャー!?って。
もー、平たい尻尾をバンバンさせるアップばっか止めて!わざとそこだけズームも止めて!
笑わす気満々ですよね!?
メアリーが男子と二人っきりになって、でもビーバーに噛まれてて、ゾンビーバーに変化するんじゃない?脱いで!噛み跡ないか脱いで!って、で、メアリーもないか脱いで!ってなって、Hへと流れる。ええ、下流、下流です。いいです。その流れ方がいいです。
が、しかし、ゾンビ化した女子が男子の股間に!
ゾンビーバーのげっ歯がコンセントを噛んで、漏電!
ロッジ炎上!
ベタな展開を見せる本作ですが、普通、そこそこ可愛い、むっちゃ可愛いエロい。この3人の女子のうち、誰が生き残るか、最後の最後まで分からない。お約束をちょいちょい外してくるのが、堪りません。
そうなんです。キャンプ、SEX、惨殺、馬鹿ップル!80年代B級ホラーをなぞりつつ、またオマージュでノスタルジックが止まらなくさせて誤魔化すんでしょ?って思う、私の後頭部を"やんわり"と跳び蹴りしてくるんです。
そう、忘れてませんか?冒頭の男2人を。綺麗に伏線を回収するんですよ。
よっ、お見事っ!
思わず拍手してしまいました。
2014年アメリカで予告動画が公開され、4~5日で再生回数が100万回を越えた本作。やっと日本でも公開されます!
「ピッチ・パーフェクト」「MR.タスク」そして本作。私が気になった作品を、ちゃんと拾ってくれる武蔵野エンタテインメントさん(インターフィルムさん)、本当にありがとうございます!
そしてエンドロール、絶対に観てくださいよ!
NG集、そして何よりテーマソングが素晴らしい。
っていうか、本当にホラー映画の舐め方が群を抜いています。
もうー、笑わす気満々なんだもん!
まあこんなもん。
緊張感もまーまー。 お話もまーまー。 CGじゃないゾンビーバーの動きが逆に新鮮。 それに、グロさも控えめだから楽しみながら見終われます。 出来ればゾンビ化する前のかわいいビーバー登場させてくれれば悲惨さ対比できるのに。
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