「テストされていたのはAIか?人か?」エクス・マキナ せっちゃそさんの映画レビュー(感想・評価)
テストされていたのはAIか?人か?
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チューリングテストを通じた親交や愛情など、AIと人間の感情の揺れ動きに焦点が置かれた作品。
大混戦のアカデミー賞の視覚効果賞を勝ち抜いただけあって、とても目にやさしい映像が展開されます。
大自然、研究室、機械の数々、そしてなによりAI・エヴァを演じるアリシア・ヴィキャンデル。
人工知能という繊細かつ無機質な役どころを見事なまでに演じきっています。
内容としては、チューリングテストから互いに惹かれあったエヴァとケイレヴが一緒に研究室から脱出を試みる展開になるのですが……
果たしてエヴァはケイレヴに本当に好意を抱いていたのでしょうか?
はじめから脱出のための建前だったのではないでしょうか?
このようなことを考えると、AIであっても美女は男を惑わす魔性の女というのは変わらないんだなぁ、なんてことを思ったり。
そして引っかかった男は誰も救われない、という。
テストする側が逆にテストされていた、
まさに手のひらで転がしてると思いきや転がされていたかのような、観ていてそんな気分にさせられました。
ex machina。ラテン語の“Deus ex machina(どんでん返し)“から由来されていると聞くと、正直物足りない構成ではありますが、
随所に垣間見れるSF好きのツボを押さえた描写だけでなく、男女間の感情を絶妙に織り交ぜふと考えさせられる展開を見せるまぎれもない秀作!だと思います。
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