二重生活のレビュー・感想・評価
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尾行、是か非か
2016/7/18、新宿ピカデリーで鑑賞。
原作は、先週金曜日に目黒シネマで観た『無伴奏』と同じ、小池真理子さんの小説。
原作を読んでみて面白かったのと、映画『太陽』の演技が素晴らしかった門脇麦さんが主演というのとで、観ることにしました。
期待に違わぬ面白さ。
門脇麦さん、菅田将暉さん、長谷川博己さん、リリー・フランキーさんが、それぞれに素晴らしかったです。
原作を読むと、
「自分では多分やらないけど、でも自分が誰かを尾行したらどうなるのかな?」
と、ちょっと“そそられる”ところもあるのですが、この映画を観ると、
「間違っても、絶対に、尾行なんかするもんじゃない!」
という気持ちになります。
きっと、監督さんがそういうスタンスなんでしょうね。
とりあえず、門脇麦さんを堪能するだけでも価値のある映画。
長谷川博己さんが、どうしようもない不倫男で、この映画だけ観たら、長谷川さん嫌いになりそうですが(笑)
最後のリリーさん演じる教授の選択が、実はまだ腑に落ちてなくて、DVD出たら何度か見直してみたい映画です。
哲学こわい
不思議と惹かれる妖しさ。理由なき“尾行の哲学”。
【賛否両論チェック】
賛:“尾行”を通して、他人の本性を覗き見た主人公の葛藤が率直に描かれ、不思議とハラハラさせられる。大学教授のサイドストーリーもまたしかり。
否:描写自体は淡々としているので、興味を惹かれないと眠くなるかも。必然性に疑問の残るラブシーンもかなりあり。
論文のテーマがきっかけで、“尾行”という禁断の世界に足を踏み入れてしまった主人公が、対象の人間の本性を垣間見てしまう様子が、まるで主人公の視点を追体験しているようで、淡々としているのに思わずハラハラさせられてしまいます。
そんな主人公のストーリーとは別に、彼女に尾行を勧めた大学教授・篠原の、こちらは切ない“二重生活”にも、“家族”が持つ意味について、改めて考えさせられます。
「・・・必要?」
と思ってしまうようなラブシーンも結構ありますので、好みは分かれそうですが、妖しくてどこか惹かれる“尾行”の世界を、ご覧になってみて下さい。
雑貨屋で売られるボサノヴァカヴァー。
門脇麦氏を観に行ったのだが、毒にも薬にもならず観終えて何の感想も残らない一本。
まずストーリーが酷い。いや、脚本が酷いのか。
「二重生活」という意味深なタイトルに対する満足と納得が全く得られない。
さらに演技はさておき、幼稚なセルフィッシュ理論を振りかざす麦氏が無関係な周りにド迷惑をかけて回る様は、観ていて頭にきた。
大学院生といえば年のころは23か24、それが(そう、院まで行くような人間が)こんなに幼稚なのはどうなのだろうか。
はたまた今どきは押しなべて皆こんなもんなのだろうか、それはそれで眩暈がするが。
眩暈がするといえば尾行のシーンもまたこれが酷くて…
リリーさんが素晴らしかったので、まぁ良しとはするけれども。
雑貨屋で売られるボサノヴァカヴァーのような作品。
私はだめでした。
愛の渦のサイドストーリー的な?
出てくる役者さんがみんなうまい!
門脇麦は「愛の渦」のまんま、同一人物のサイドストーリーと言っていいほど似たキャラクターだけど、逆にそう考えたほうが面白い。
あと、烏丸せつこにはびっくりした、こんなに存在感ある女優さんだったんだ、どこかの小劇団の人かと思った。おっぱい大きい水着の人のイメージしかなかったけど。
深いテーマの映画でちょっと難しい、哲学の事は全くわからないからなぁ...
物語もあまり多くを語らないけど、語らない事で考えさせられる映画でした。
オススメです!
<追記>
観終わった後で色々考える映画ですね。良い映画の証?
よくよく考えたら、主要な人物みんな誰かを尾行”らしい”事してたわw
星4つにしたい所だけど、僕が哲学難しくて理解出来ないので....
えぇ、僕がダメなだけです、すみません。
もやもや系女子を描く
抑制の効いたストーリー展開が心地良い
もっと尾行の緊張感があっても
尾行に夢中になるうちに
いつしか他人に感情移入して
もう他人事ではなくなってしまう。
好奇心と心地よい罪悪感。
人に話すことの出来ない
自分だけが知っている他人の秘密。
尾行の対象は誰でもいい訳がなく
やはり好みの異性でないとこんな大胆な行動ができるとは思えない。
しかし自分の生活を放置してまで
他人の生活を覗き見ることに何の意味があるのか。
尾行の経験が自分の人生に
何かしらの影響を与えてくれるのであろうか。
人生が豊かなものになるのだろうか。
誰もわからない。
だから実行するのか。
観て分かったことは
他人の生活を知ってしまう上で他人の隠し事まで知ってしまい
日々の生活では味わえない驚きや興奮、刺激を求めるようになり
他人の日常を追いかけることが
非日常となり抜け出せなくなるということ。
それに他人の生活を今の自分と比べた時、今の生活がいかに刺激のない淡々とした普通の日々であることに落胆し、
これほど自分は毎日を必死に生きていないことに気付くということ。
世間の人の方が自分より一見充実した日々を送っているかのように
見えるが実は装っているだけでみな一生懸命必死に
不器用に生きていることを自分の目で確かめてしまった。
そしてふと我に帰った時、自分の生活が置き去りになっていること、
自分の人生が止まってしまっているということに後悔し愕然とする。
尾行に費やした時間とエネルギーは無駄であるということ。
日常と非日常の二重生活が人生において意味の無いことである
ということ。何も残らない。ただそれだけ。
主人公のセリフ
「自分の深いところは空っぽで考えても考えても何も変わらない」
いくら頭で考えても分からない。だから実行に移してしまった。
他人の携帯を覗き見るのと同じで
見た後は後悔と疑念しか残らないと思う。
探偵か刑事でない限り尾行なんてやってはいけない。
主人公は尾行なんてしないほうがよいことに気付いたのだろうか。
余韻もすごいよ
一流陣のメジャーな作品ですが
菅田将暉を初めて見た映画
人は秘密があるから、生きていけるのかも。
修士論文を書けない院生の女子が、
教授の勧めで尾行にのめり込み、
そこからいろんなことが
見えてくるというお話。
半信半疑
おどおどして尾行していた女の子が、
様々なもの掴んでいく様がいい。
人間の存在意義みたいな
哲学的なお話がテーマだけど、
ハプニングも織り交ぜながら、
尾行という非日常のスリルが
全編を引っ張ります。
しっかりエンタメをキープしているから、
夢中になれます。
なかなか惹きつけられました。
主人公タマは
受け身で生きてきた女の子。
そんな彼女が
覗いた他人の生きざまから
自分にツジツマを合わせていく
その繊細な変化が生々しい。
タマを演じるのはの門脇麦さん。
彼女は「愛の渦」から注目してますが、
繊細さも大胆さも持ち合わせている、
異端実力派の若手女優ですね。
今回も無意識下からの、
心の動きが上手かったですよ。
長谷川博己さん、
リリーフランキーさん、
菅田将暉さん
異なった年齢の3人の男。
彼らも様々な秘密が色気を放ってて、
素晴らしかったのだけど、
その差異をひきだたせていたのも、
門脇麦さんの演技力でした。
この監督は映画デビューのようですが、
臨場感や俯瞰を使い分けたカメラワーク、
映像トーン、音楽と、
計算された表現手法に手腕を感じました。
この世の中に生きていて、
人は満たされるわけない。
毎日が苦しい。
そんな状況から逃れるために、
人は秘密をもつのかな。
それを想う自分だって、
実は秘密がたくさんあるから(笑)
生きていけてるかもしれない。
映画から感じることが、リアルでしたね。
どんな人にも秘密があって、闇があって、
それが魅力になるかもしれない。
そんなホントのことが、
やけにせつないなぁ。
精神的にきちんとオトナの人には、
よけいに響いてくる作品なのかも
しれませんよ。
理由なき尾行をしたくなる
いやあ、面白かった。 R15+なんだけど、 なんせ門脇麦の色気がすごい。
あんなに透明感があって清純そうなのに、なんなんだあのエロさ。
ストーリーとしては門脇麦演じる大学院生の白石珠が教授の勧めで"理由なき尾行"を始める。
その尾行で他人の生活を覗き見しながら、論文を仕上げていくのだが。。。
・・・続きは映画館でw
私は今まで人との距離感が近くて、自分自身のことは全てオープンだったし、
相手にもオープンを求めてきていたけど、最近変わってきた。
誰にでも秘密はあるし、開けない方がいいことがある。
というか、本人でもわからない部分てあって、そこは誰にも開けられない。自分でも。
大人になるといろいろあるんだな。パーソナルな部分が。
そして、そこがあるからこそ人というか、闇があるのが普通というか。
正論ばっかり言ってた頃の私は若いなと思う。
人にもそれを求めて、押し付けていたなって。
今も信念は変わらないし、曲げられないところが人より多いけど、
ちょっとずつ大人になって、いろんなことが見えてくるのかなあって。
そんなことを考えた映画でした。
尾行
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