「狙いが外れる面白さ」二重生活 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
狙いが外れる面白さ
門脇麦事務所はさ、「濡れ場があること」を条件に出演作選んでるとしか思えないんだよ。
いきなり起き抜けの菅田くんと門脇麦がセックスしてね、「この性欲の強さが後のストーリーに効いてくんのかな」と思ってたらそんなことなかった。
門脇麦そのまま起きるんだけど、薄いシャツだけど乳首が出てないの。「下着つけて寝ないよね」って萎えたな。そんなとこ気にするなら濡れ場もやめれば良いと思うんだよね。
この話ディテールの描写が良くないの。敏腕編集者・長谷川博己が作家の人と話す時に
長谷川「結末がいい」
作家「第二章に力をいれたので、この結末は悩んだんです」
長谷川「でも、書きすぎだ。第二章を削ろう」
作家「二章をですか?」
ってやり取りがあんだけど、なんかリアリティがない。
長谷川博己が恋人とレストランで喧嘩するときも「当たり前のことばっかり、当たり前のことばっかり」ととって付けたような台詞。
「なんだかなあ」と思ってると、突然、門脇麦の尾行が長谷川博己にバレんの。「君のことは不倫相手に聞いた」って説明すんだけど、不倫相手と門脇麦はホテルのトイレでばったり会っただけ。顔は解っても身元は判明しないから。
「おかしいなあ」と思ってると、門脇麦が「私、あなたと会っちゃいけないんです。そういうルールなんです」と突然、感情的に言い出して走りだし、長谷川博己が「待て!」と追い掛ける。突然過ぎてコメディかと思った。声は出さなかったけど大笑いしちゃったな。
もう後は笑いながら観てて楽しかったよ。
門脇麦の色んな表情や服装が観られるから、それだけで満足かな。
西田尚美が出演してる小劇場の劇も面白そうだったから、それ観たいわ。
あと監視カメラの映像が出てくるんだけど、いらないよね。あれなんか哲学的な意味あるのかな。
映画は、製作者側の狙いと違うとおろが面白かったよ。あとソフィ・カルの《本当の話》は読んでみたいと思った。