劇場公開日 2016年1月8日

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「誠実さがすべて!」ブリッジ・オブ・スパイ 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0誠実さがすべて!

2016年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

たとえ相手がソ連のスパイでも、誠意をもって弁護に当たる。だからこそ信頼を得ることもできる。相手のことを考え、相手の立場に立って交渉する。最初からスパイ交換の話なのかと思っていたら、前段階の話もあってより深みがある話になっていた。スパイ役の役者がいわゆる007みたいにかっこよい人ではなく、ひょうひょうとしていながら普通の人っぽいのが却って実話をもとにした話らしかった。でも意志の強さを感じさせて、うまいなと思った。東ベルリンに舞台が移ってからは、無茶苦茶寒そうだし、サスペンスがあってよかった。残念に思ったのは、並行して描かれた偵察部隊の話。高高度を飛ぶので、敵に気づかれないということだったのに、簡単に撃ち落とされるし、つかまっちゃうし・・・ こちらは緊張感がなかったこと。そこがもったいないと思った。もう少し描き方に工夫ができたのでは? 鑑賞後、誰かが日本にもこういう人がいて北朝鮮に拉致された人たちを開放できたらいいねと言っていた。水爆実験後の今、確かにそう思う。

瑞