「神代もきかず龍田川」ちはやふる 上の句 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
神代もきかず龍田川
ビデオで鑑賞。下の句は未鑑賞。序盤のチームをビルドアップする展開、少し単調だが広瀬すずの天真爛漫な姿に持っていかれてしまう。赤いジャージの上からスカートを履き、無防備に気絶してだらしくなく手も足も垂れる。太一のキャラは当初はパッとしないが、中盤から後半にかけて厚みが与えられる。驚いたのは、千葉真一の御子息、真剣佑の存在感。所々にしか現れないが、彼はこの世界の頂点、彼の存在感は役に説得力を与えている。脇役陣もそれぞれ持ち場を果たしている。呉服屋の彼女は興味深い。
百人一首の句がストーリー上のキーとなって、心情表現や伏線として張られているのは素晴らしい部分。全体の流れは多少の挫折や葛藤があるものの、右肩上がりに過ぎるきらいもあり、乗り切れない所もあったが、結局、若さはいいもんだと、こっちが押しきられた。最後のスローモーションは本来はかなりくさいはず、しかし今の広瀬すずをしてこれが最良の映像といわしめている。
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