劇場公開日 2016年3月19日

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「えーっと...」ちはやふる 上の句 future-walkerさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5えーっと...

2016年4月9日
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鑑賞方法:映画館

レビューで意外と評価の高いものが多かったので一応観てみたのですが、うーん...はっきり言ってクオリティ低いです。
おそらく面白いと感じる部分は、すべて原作の良さであると思います。

まず、確かに広瀬すずさんは可愛いですが、やはり千早のキャラには合ってないんだと思います。頑張ってはいますが、無理して千早のキャラで演じてる感じがして、ミスキャストで彼女も苦しんでる感がしました。
映画はやはり、脚本の次にキャスティングが重要で、あまりにも役者さんのキャラとはかけ離れたキャスティングをした上に、きちんとした演出で時間をかけて役柄へのアプローチと関わりを繋げていけない限りは、役者さんが苦しむだけです。

また、主要キャストの面々の関係性の構築がまだされていないのか、台詞のやり取りの空気感が楽屋落になってました。いかにも演技をしてる感が全然抜けてなかったです。

そしてこれは技術的な面なのですが、撮影も稚拙で、やたらと光を飛ばして淡いコントラストの低い絵にしてたのですが、その手法が全然昇華されてない。逆光で撮るのはいいですが、ある程度の台詞があるカットで登場人物たちの顔が微妙に暗すぎる...意図的に陰影を出すカットというわけではなく、単に素人がやってしまうような逆光の時のライティングとか間違えてしまいました的な絵になってました。

他でも書かれてる方がいらっしゃいますが、サウンドに関しても、まるでバラエティ番組かと思われるレベルのSEの入れ方で、いくら千早が試合後に白目むいてぶっ倒れる面白いシーンだとしても、明らさまに大音量でホラーみたいなSEを入れられてもドン引きします。いわゆる単にビックリ系のサウンドです。
日本では有数の制作プロダクションであるROBOTさんが作っているのに、随分とレベルの低い感じだなーという印象でした。

人物描写についても、短時間でいろいろ表現しなければいけない制約はわかりますが、なぜ千早がカルタに没頭していったのか、なぜそこまでカルタは魅力なのか、千早と新と太一がなぜそこまで太い絆で結ばれた関係なのか、そういう大事なところがイマイチ伝わってきませんでした。
要するに、原作の一番大事にしているポイントを外してしまっている感じです。観た人が適当に面白いと思える線だけで作った感じなのです。
そんなの2時間の映画では無理だよと言うのなら、映画化しないことです。

結論としては、単に興行収入だけを目論んで大ヒット漫画を映画化しただけ、という映画でした。広瀬すずさんは才能のある若い女優さんだと思いますが、こういう適当な形の仕事でダメにしていって欲しくないものです。

FUTURE WALKER
さとさんのコメント
2016年4月23日

マンガやアニメで心を掴まれた所のセリフが響かないのは演出のせいかなとも思えます。

さと