劇場公開日 2015年5月17日

「気楽に程好く楽しめるクライムムービー」殺し屋チャーリーと6人の悪党 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0気楽に程好く楽しめるクライムムービー

2016年8月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

クライムサスペンスと言うにはいまいち緊張感が無かったですし、クライムコメディと言うにはそこまで笑えるシーンも無かったので、どこか中途半端な印象は拭えませんでしたが、思いのほかしっかりと練られた脚本だったので、退屈することなく最後までそれなりには楽しめるクライムムービーではあったかと思いました。
良く言えばタランティーノ風味+コーエン兄弟風味の作品とでも言いましょうか、ってそこまで高レベルな話でもなかったですが、主要人物7人をいろいろな視点から描きつつも、意外と入り込み易いストーリー設定だったので、とりあえず取っ付き易さはあった作品だったかなと。
サクッと手軽にクライムムービーを見たい時にはちょうどいい映画かもしれませんね。

ただ、サイモン・ペッグ主演映画ですから、殺し屋チャーリーは基本カッコ良くは無かったです(笑)
本人はカッコ良くキメてるつもりでも、どこか抜けていると言うか・・・。
仕事完璧プライド高い殺し屋なのに、銃の扱いは意外と下手で一発では仕留めきれないところなんかは、サイモン・ペッグらしい笑いどころでしたね。
まあこんなキャラ設定にするならば、個人的にはもっと作品自体をコメディに寄せても良かった気はしましたが・・・。

しかし謳い文句で「この中で生き残るのは○人です」とネタバレしちゃっているのは良かったのか悪かったのか。
でも最後は一瞬、あれ?一人多いようなと思わせといてのオチが付いている辺りは、ニクイ演出でしたね。
そもそもオープニングでしっかり語っていたのなんてすっかり忘れていましたし。
誰が生き残るかは、6人の悪党の中で実際は悪党ではない人(善人でもないけど)を探せばすぐ分かる設定になっていましたが、一人はすぐ分かりましたが、鈍い私はもう一人は何となくしか分からなかったので、何だかんだで楽しめたクチではありました。

それと女優2人が地味に好きな女優だった点も好ポイント。
ガッツリ活躍するアリシー・ブラガ(脱いでます)とテリーサ・パーマーを見たい方は必見です。
男優陣は馴染みのないメンバーの方が多かったですが、ヘムズワースの名前にオヤッと思ったら、あの兄弟の長男だったそうで、何となくお得感。
まあ物凄く面白いと言う映画ではなかったですが、程好くは楽しめました。

スペランカー