「知るべき。知らなきゃいけない話。」アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
知るべき。知らなきゃいけない話。
ナチス将校ルドルフ・アイヒマンを裁いた“アイヒマン裁判”。この裁判をテレビ中継することにより、ナチスの残虐非道な行為を白日の下に明らかにしようと働いたテレビマンたちの活躍を描く物語。
このアイヒマン裁判が白日の下に晒されるまでは、ナチスの強制収容所でのユダヤ人抹殺作戦は、『大げさ』『ありえない話』と言う扱いだったんですね。それが、SURVIVORと呼ばれる生存者達に寄る“証言”から、明らかになって行く・・・。歴史の一コマを見る感じです。
って言うか、この映画は、アイヒマン裁判自体ではなく、アイヒマン裁判を世界にしらしめるためのTV中継の為に尽力したテレビマンたちの活躍を描いているわけですが、それでも、上記の生存者達の証言への言及は避けられません。ほんの触り程度ですけど、それだけでも、その証言には戦慄しました。アイヒマン裁判は4ヶ月間続き、その間連日テレビ放映(もちろん録画)されたそうですが、この内容が放送されたのだとしたら、衝撃ですよね。
この映画自体には、映画のために撮影したシーンの他、当時の映像そのものが使われています。その当時の映像が「これは現実なんだ」と言う感をより強めています。
戦後70年を超えました。歴史は遠くなりにけり・・・とならないよう、こう言う作品が、未来への警鐘としてこれからの時折作られて行くことを祈念してやみません。
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