「病気vs病気」ラスト・リベンジ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
病気vs病気
認知症のCIA捜査官という珍しい設定にドキドキ。誤って人を殺しちゃうんじゃないかとか、色んな恐ろしいことも想像できる中、因縁のテロリストであるバニールが生存していることがわかってきた。バニールもサラセミアという病気と闘い、治療中であり、放っておいても死ぬんだからと局長に諫められるが、殺さずにはいられなくなったエヴァン・レイク・・・
ちぎられたニコちゃんの耳が痛々しい。ベルリンの壁崩壊とともにCIAが堕落する一方だと嘆いていたけど、そこで男の意地を見せるのか!と、単なる個人的な復讐にしか思えない捜査官だった。
設定やニコちゃんの演技だけは良かったけど、ありきたりなスパイアクションみたいな映像もちょっとしょぼい。犯人死亡案件だっただけに、多くの殺人に手を染めた犯人であるものの、たまたま浮上した生存説には積極的にはなれないCIAの方針もわかる。認知症だということを考えれば復讐させたくもあり、部下のミルトも事務職はいやだという本音もあっただけだし、どうもパッとしない展開。
認知症や様々な病気を抱えたヒーローとヴィランなんて、今後いくらでも作れそうだなぁ。ダークサイドに落ちるヒーローもそうだけど、世の中、みんな病んでいくんだよね・・・映画も。
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