劇場公開日 2015年11月27日

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「ナチスの略奪」黄金のアデーレ 名画の帰還 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ナチスの略奪

2021年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 オーストリアの国宝とまで言われるクリムトの名画。モデルとなったのはマリア(ミレン)の伯母アデーレの肖像画だったのだ。金箔で彫金、沈金を施した芸術作品が彼女の手に戻るのだろうか?といった内容。

 就職したての弁護士ランディ・シェーンベルク(レイノルズ)は彼女の訴えを聞き、二人でウィーンへと飛び立つのだが、彼女はウィーンでの苦難の日々を思い出したくない一心で英語でしゃべることを貫き通す。ナチスに略奪された芸術作品は過去の反省のもと、返還訴訟事業を起こしていたのだが、国宝クラスの名画を返すことに役人たちはすべて否定的。諦めてアメリカへと戻った二人だったが、アメリカ国内でもオーストリア政府を相手に訴訟を起こすことが可能だとしったランディはすぐさま手続きを・・・

 実話であると同時に過去にナチスから逃げ回っていたマリアと夫の姿も映し出され、小ぶりの良作となっていた。裁判の過程なんてのも、最高裁まで到達したことでかなり大がかりだったと思われるが、その終盤のクライマックスがちょっとだけ大人し目。

kossy