64 ロクヨン 前編のレビュー・感想・評価
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佐藤浩市さんの迫真の演技
三上義信(佐藤浩市)が昭和64年の誘拐殺人事件(ロクヨン)に拘る理由が、しっかり説明されていて納得できました。
雨宮芳男(永瀬正敏)の悲しみや怒りを三上義信が理解を示し、その他、幸田一樹(吉岡秀隆)の内部告発の秘密という興味深い要素も登場し、物語に引き込まれました。
記者クラブの秋川(永山瑛太)達に広報官(佐藤浩市)が、辞職覚悟で(クビをかけて)熱く語るシーンが凄いです。
やや佐藤浩市さんの活舌が氣になりましたが、涙目での迫真の演技で、後編(次回作)を観たいと思う氣持ちが高まりました。
64?
これもう少し削れる所があったのでは?と思う。実名報道とか警察内部の派閥とか見ごたえはあったし、面白かったけど64事件を追うんじゃなかったの?というのが前半。
これ映画は同時期にやったのかな?この前半で続きは来年とかは嫌だな。
映画にするなら、精査して削って長くてもいいから1本でまとめてもらいたい。
昭和64年、今からだと何年前だ??
ブルース・ウィリスやクリント・イーストウッドのような、「スーパー刑事」は出ない。
かわりに、長所も短所も持ち合わせた「普通の人間」たちを、超有名俳優陣が演じる。
スーパー刑事がいない、ということは、
サクサク犯人に迫れない。展開はゆったりだが
前編ラストで緊張が高まる。
警察という組織、その中でも広報官が主役を務める珍しい作品だ。
県警記者クラブとの丁々発止のやりとりが面白い。
実際には、あんなに骨のある記者はほとんど居ないだろうが。。。
ほかにも、
警務部 vs. 刑事部
本庁 vs. 県警
本協定やら参事官やら調査官も登場し、
警察ってこんなところだよ、という
まるで就職ガイダンスのような小ネタが、大量に投入されている。
前編ゆえに、すべて後編のための伏線や仕込み作業が丁寧に作り込まれている。
完全に飲み込むためには、複数回の鑑賞が必須となる。
県警広報官と記者クラブの小競り合いはなかなか見応えがあった。 記者...
県警広報官と記者クラブの小競り合いはなかなか見応えがあった。
記者クラブって、あれほど警察に圧力をかけられるものなのか。
簡単には和解しないのもいい。
まだ「ロクヨン」の犯人が捕まっていないので、これからが本番か。
力作!
俳優。佐藤浩市、三浦友和、金井勇太、夏川結衣、綾野剛、永瀬正敏、椎名桔平。いずれも絶品の迫真の演技。特に夏川の演技は原作の難しい役どころを見事に表現していますね。
脚本は、原作で大切な部分、偽装誘拐を疑わせる刑事部の凄さ、OB刑事の含蓄と迫力、クラブ記者の個性の強さ、人事の二渡の不気味さ、キャリア官僚たちの現場を凌ぐほどの適応能力などは描けていないが長編なので仕方ないか。
男臭い骨太群像劇
僅か7日間だった昭和64年に起きた少女誘拐事件から14年後。時効が迫る中、事件の真相に迫る刑事達の物語。そんなストーリーだろうなと、予告編などで勝手に想像して鑑賞したが、かなり趣の違った作品だった。事件の真相究明へのポイント、布石は描かれているが、序章段階で終わっている。真相究明編は後編でどうぞということらしい。
本作(前編)は、誘拐事件が起きた時、刑事だった主人公・三上(佐藤浩市)が広報官なり、記者クラブと対立し、警察内部の権力構造に翻弄されながらも自分の意志を貫いていく物語。男達の体臭がむんむんするような骨太な群像劇であり、硬派揃いの男達の激しい本音のぶつかり合いは迫力十分。
東洋新聞のキャップ秋山(瑛太)に象徴される屈強な記者クラブの面々。警察権力の権化のような冷徹な県警上層部。次第に主人公を理解し懸命に支えるようになる広報室員達(綾野剛、金井雄太、榮倉奈々)。彼らの、類型的ではない、人間臭い個性的な演技が奏功し、ドキュメンタリーを観ているかのようなリアルな作品に仕上がっている。
そんな強かな記者クラブと警察上層部の板挟みになりながら、自らの娘の失踪に苦しみながら、自分の生き方を貫こうとする主人公の生き様。不器用に、泥臭く、道を拓こうとする姿勢に心打たれる。特に、ラスト近くで、記者クラブに単身乗り込んで、記者達に、広報官という組織人ではなく、一人の人間としての想いを伝えるシーンは感動的であり、佐藤浩市の渾身の演技に圧倒される。
広報官という立場を超えて、主人公は、僅かな手掛かりを元に、誘拐事件を解明しようと奔走するが、ラストで、ついに、誘拐事件真相究明への幕が切って落とされる。後編を観なければ収まりが付かない。後編での男達の更なる躍動に期待したい。
原作未読のためちょっとわかりづらいさもあった。 7日間しかなかった...
原作未読のためちょっとわかりづらいさもあった。
7日間しかなかった昭和64年の事件、時効が1年と迫っている中、ストーリーは進んでいく。
後編で大きく動くようなので、後編に期待。
警察という組織
警察組織内部やある誘拐事件の行方を広報室及び広報官の視点から描き出すミステリー小説の実写化。
主人公三上役の佐藤浩市がかっこよすぎるという点は置いといて、まあ演技力はやっぱり素晴らしい。
俳優としての職業上、多種多様の役柄をこなしてはいるが、やはり佐藤浩市はこういう役がよく似合ってる。
あと、滝籐賢一はいつも怪演だ。
後半に続く。
腐敗した警察と正義の記者
キャストの皆さんがとても豪華です。
警察ってそんなにダメですかね。
報道機関ってそんなに正しいですかね。
台詞でものがたりが進んでいく事が多いのでよく意味わからないときもありますがなんとなく見れました。
再見はなし。
渾身の役者の演技。隅から隅までずずず~いっと、見逃すなかれ。
役者の演技を堪能するに尽きる映画。
「サスペンス」と予告で煽った映画。
だが、前編・後編と通してみると、前編は前振で、事件を取り巻く警察他の状況が炙り出されて引き込まれるが、事件に関してはサスペンス要素全くない。後編は、原作者の反対を押し切って安易なヒーローものにしてしまって、失速。サスペンス要素の欠片もない。
それでも、大量に出てくる役者一人一人が、語り尽くしたくなるような演技を見せてくれる場面が幾つもある。
後編のMVPは緒方氏・永瀬氏。鳥肌もの。かってに賞を進呈。柄本氏も良い味出しており、三浦氏は格好いい。
それに負けず劣らず、前編も記憶に残る演技が目白押し。
原作未読。TVドラマは見ていません。
誘拐×警察の捜査×報道とくれば『誘拐報道』
報道側が、実際にあった誘拐事件の中の自分たちの行動が、命を守る行動だったのか、”報道”として適切だったのかを検証するために出版したドキュメント。
そんなストーリーを期待して臨んだのだけれど…違った。
この映画(前編)では、
一触即発の火花が散る。
警察内部も、自分たちの領域を守る×出世や立ち位置に対する思い、キャリア×ノンキャリア。それぞれの思惑が火花を散らせる。
警察×報道。報道規制で身動きがとれない中、それでも、記事を持っていかないと社内での立ち位置・職分等の思惑と、上記の内部事情の中でどこまで発表できるか、火花を散らせる。
そこを中心に描き、それらの思惑に翻弄される、被害者家族・主人公の家族や、事件の再調査として取りこぼされた人々を点描する。
後編の脚本・演出には開いた口がふさがらないが、
前半の脚本・演出・演技はすごい。ちょっと間延びしたシーンもなくはないが、複雑な設定・幾重にも重なる物語・広がる情景を、畳み込むように展開する。
たった一言の台詞・シーンでその人の性格・人生の志向等を描き出す。
目の前の状況に耐えきれずに夫によりかかろうとする妻。その瞬間、真偽を確かめるためにすっと前に進み出る夫。妻は支えてもらえない。勿論、真偽を確認し終えた後、ほっとして泣き崩れる妻を夫は支えるのだが。その微妙な間が見事。ちょっとした夫婦のすれ違い。家庭の根深く隠された闇をその一瞬で見せる。役者の演技、演出、脚本の技の妙。
何気ないエピソードかと思うと、それが次に繋がって、出来事の重大さに気づかされる。
警察内部の軋轢。頑然たる上下社会。報道陣との軋轢。本音が通じない世界。バトルロワイヤル。そんな中で人間性を保つのって…。胃がキリキリ痛くなる。
とはいえ説明が足りない部分も多い。
警察の発表を待つだけのマスコミ。餌を待つ雛鳥のように描かれる。なぜ、彼らが独自の取材を展開できないのかは描かれない。だから、警察への突き上げ・確執に違和感がなくはない。
エピソードがチラ見せでまき散らされ、顔見世程度の重要そうな登場人物はこれからどうなるのか、事件は?三上の娘は?と、幾つもの???が飛び交い、後編への期待を高まらせて終わる。
後編を見終わった今となっては、詐欺に引っかかったような気分だが、前編だけを見た時点では、「早く後編を見たい」と胸高鳴った。ここをどう評価するのか。
とはいえ、暑苦しいほどに、人の生きざまのドラマとして見応え十分な前編。
何度も繰り返してしまうが、観る価値のある演技。
椎名氏は、一見物分かりよさそうな笑顔・スマートさを見せながら、大局と自分の出世とを見据えて、バッサリ人情を切る高官をやらせたら右に出る者はいない。
滝藤氏は、ここぞとばかりに、この映画の中では断トツの嫌われ役を、ここまでやるかというほど振り切って演じて下さる。
奥田氏の迫力。鬼瓦とはこの顔。眼力が半端ない。だから、佐藤氏の鬼瓦が説得力を持たない。
三浦氏の、芯の通った落ち着き。後編に活きてくる。
榮倉さんも、一人前として認めてもらいたい婦警のもどかしさが伝わってくる。
窪田氏の髭はもう少しどうにかならなかったのかと思うが、果てしのない底なし沼に入ってしまった苦しさがやるせない。
烏丸さんは、そんな息子を気遣う良家の夫人、母の痛みをとっぷりと見せてくれ、心かき乱される。
夏川さんの狂気にも似た表情、夫を思いやる優しい表情。切なくて切なくて。
永瀬氏の、娘が生きていたころの父親、14年後の父親。無力な中にちらつく狂気。見事。
その部分だけでも、何回も見直したくなる。
これだけの役者が揃っている、今の日本を喜びたい。
そして、この役者たちを活かす映画がもっと見たいと思う。
(上記の採点は前編の評価。
前後編等した評価は…映画は☆1つ、演技は☆5つ)
(原作未読、ドラマ未鑑賞)
事件が進まない
昭和64年、少女が誘拐され後に遺体が発見された。平成14年、警察広報官の三上は警察庁長官が事件捜査の視察に来ることを知り…。
同名小説の実写版前編。前編はマスコミとのやり取りがメインで誘拐事件の話がほぼ進まないので面白いには面白いが消化不良。
物語上主人公の容姿が強面って部分が非常に重要になるわけだけど、主人公は整った顔の佐藤浩一なのでやや違和感がある。その点、ドラマ版はピエール瀧なので強面と言う意味では完璧でした。
72点
私が大好きな作品ヤクザと家族と楽園の主演綾野剛と未必の故意という私の座右の銘を教えてくれた佐藤浩市のお二人が出ている実話ベースの作品(前編)
この作品で初めて広報部と記者クラブという存在を知りました。
瑛太があの軍団の長にはちょっと見た目も言動の幼く感じたけどいい役だった。
作品としては、映画映えする演出等無かったり、予算かけて目を惹くようなアクションがあるようなサスペンスではなくて、ちゃんと内容で作品に挑んでいる風に感じた。
実際の事件を過度に誇張するのではなくリアルに描いていた点が本当に見応えがあった。
記者クラブとの揉め合いが前編の大半を占めている為見様によっては間延びして長く感じるかもしれ無いけど、私が監督・脚本を手掛けたとしても前後半に分けてでもここまで丁寧に記者クラブとの論争は描くべきだと思った。
一番伝えるべき所だと思うし、この作品に出会えたことで当方の教養も身について観てよかったなあと思えました。
1番の売りは豪華なキャスト陣
映画館では2016年5月25日地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
原作未読
64といえばまず思いつくのがニンテンドー64
しかしこれは昭和64年(1989年)
昭和天皇が崩御したった七日間で平成元年になった
豪華な顔ぶれ
佐藤浩市曰く「役者映画」
邦画が大好きで邦画をよく観る人におすすめ
日本の俳優はみんな下手くそと宣うデーブ・スペクターのような似非日本人もしくは外人には全く向いていないから観ない方が賢明
これだけのメンバーが脚本を読んで引き受けたんだから駄作なわけがない
昭和64年某県で身代金目的で幼女が誘拐される事件が発生
通称64
身代金は奪われ幼女は遺体で発見される某県警の大失態
さらに誘拐犯の逆探知に失敗する大ポカも隠蔽する始末
それから14年後時効間近
主人公は某県警に勤める広報部広報官
飛ばされた元刑事
娘は家出し音信不通
部下には慕われているが上司には恵まれていない
記者クラブからの激烈な抗議活動に四苦八苦
それでも「本当はこんな仕事やりたくない」と愚痴はこぼさないのは立派
演じた佐藤浩市はその数年後『空母いぶき』で総理大臣役をやったが公開前のインタビューでよりにもよって「総理大臣役はやりたくなかった」と発言してしまい炎上した
それについて説明も謝罪もなくノーコメントで押し通した
仕事をする者として本当はやりたくなかったなんて公に発言してほしくなかった
自分が映画comにレビューを書き始めたきっかけがこのときの佐藤浩市だった
馬鹿なリベラルは的外れな擁護をしていたが
最近では倉田てつをがちょっと似たようなことで叩かれている
演じる者の苦悩はわかる気がするから倉田てつをにそれほど腹は立たないし今となっては当時の佐藤浩市の発言も許せる
後編に続く
64摸倣誘拐事件
映画館でもし観てたら
金返して、と思っただろう。友達に勧められてたの思い出しAmazon primeで観たんだが。それぞれシーン・やりとりがとにかく長い。歩いてる、とか、怒鳴り合ってる、とか、ところどころ10秒とばしながら観ちゃった。今のドラマに慣れているからか展開遅くて退屈。
不自然な昔の映画っぽい喋り方も気になった。多くの人が、ずっと力み過ぎてて、いかにもセリフですっていう喋り方、聞き取りにくい。何回も10秒戻して聞き直したりした所も(笑)
それぞれの役者の見せ場を作ろうとしたのか、泣いたり興奮したりの演技くどくて飽きる。ぱきっと簡潔に見せたら、前・後編に分けなくてもできたんじゃないんですかぁ?
振り返ると長さの割には内容たいしてなかった。
記者クラブ、ふーん…とは思ったけど、果たしてこれリアリティー? こんな一体感あるの?ミュージカルの舞台の上みたいな不自然さを感じた。
予備知識が必要?
記者クラブについて知らない状態で鑑賞した。そのせいか少し混乱してしまった。
理解したあとでは、映画の見え方が変わった気がする。少なくとも、記者クラブとはなにか、そして警察内でどんな立場なのか、とういう知識は入れとくべきかもしれない。
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