ローリングのレビュー・感想・評価
全16件を表示
クズな大人達を観て安心するクズ
フジのノンフィクションもそんな感じでしょうか。底辺と言われる生き様をスクリーンで観て自分はまだマシだなんて、思ってる自分もクズなんだなと思わせられる鏡写しのような映画。
全編で匂わせる暗いコントラスト、薄い彩度。
地方都市の鬱屈とした雰囲気が薄汚い花を添えてこの映画を映画たらしめています。
焦点が合わずぼんやりした印象
・教え子を盗撮した元教師が転落して鳥のひなに転生して終わる
・茨城らしいが標準語だし、教師がくずなのにナレーションでは妙に神妙な語り口なのでどっち付かずで感情移入できない
・ヒロインのすぐ抱かれる感じも何か取って付けた感じだしなんだかな
・最後の同級生同士の電機コードが足らなくてぐだぐだになる殺しあいみたいなオフビートな笑いはすこし面白かった
クズの哀愁
クズの人生
何やら凄そうなあらすじに惹かれて鑑賞した映画でしたが、正直掴みどころがなく、まあつまらなくはなかったのですが特別嵌った訳でもなく、とにかく不思議な映画を見たって感じでしたかね。
しかし登場してくる人物が本当にクズばかりだったなぁ、女子生徒の着替えを盗撮して辞めさせられた元教師もクズなら、その先生に教わった教え子等もクズばかり、しょうもなさすぎてある意味ちょっと笑えましたよ。
一見まともそうに見える三浦貴大が演じた主人公も、やっぱりどこか変だったりと、もう全体的に大なり小なりクズ臭が漂いすぎて、見ているこっちもクズになりそうな(まあ既にクズと言えばクズではありますが)、まさしくクズの極み的映画だったなと思いました。
でもクセになりそうなクズっぷりで、その辺りで嵌る人は嵌るのかも。
クセになると言えばあのナレーション、あれは妙にクセになるナレーションでしたね。
川瀬陽太が演じたあの元先生も、このナレーションだけは文芸臭漂うナレーションだったので、ここだけは先生らしかったと言えるかも、ってまあ本編には関係ないので、結局クズであることに変わりはないのですが。
しかし「これが今の私」ってどう言うこと?と、冒頭から意味深すぎてこれは一体どんな展開になるのか不思議に思いながら見てましたが、なるほどそう来ましたかと言う感じで、ちょっと感心、最後あんな形になってもある意味先生って感じの落としどころはとても印象に残りました、これは映画通ウケしそうな映画でしたね、私は商業映画に毒されすぎて、そこまでは嵌らなかったですけど。
まあ見ていて気持ちのいい類の映画ではありませんでしたが、このロクでもなさ、しょうもなさが、逆に潔くて見終わって変な不快感は残らなかったですかね。
そもそも盗撮した先生の話ですから、これでいい、成長物語とか、そう言う映画に飽き飽きした方には最適の映画と言えましょうか。
個人的には、奇をてらい過ぎて変な演出や変すぎる登場人物がいた分、付いていけないと言うか若干冷めた部分もあって、出来はいいと思いつつも面白かったとまではいかなかったのですが、そこはもう完全に好みの問題ですね、マイナーながら一部の映画通に評価されたのは何となく納得の内容でした。
それはそうと柳英里紗が演じた先生の彼女役のビッチ感は最高でしたね、いい子なんだけど、そう言う道に行っちゃいそうな、危うさが思いっきり出ていて、素晴らしい演技だったと思いました。
顛末も含め、この映画らしいヒロインでしたね。
まあとにかく、クズで下品で滅茶苦茶な転落人生を描いた映画でしたけど、面白いとはまた別の不思議な魅力は感じられた映画でした。
なんちゃって学生の卒業制作
全体を漂う気だるい感じは、よく言えばオフビートなリズム感を纏っていて、こういうのを好きな人がいるのも分からなくはないけど、まーとにかく色々とひどい。
まず脚本が悪い。セリフや展開になんの説得力もない。フィクションとしてのドラマに合理的整合性を求めているわけではないけど、観客に一定の共感を与えるためには、登場人物が話すセリフの一つ一つにそのセリフを口にするだけの感情的、もしくは論理的な理由が伴っていなければ見ているものは置いてけぼりになってしまうと思うのだが、まさに脚本家志望の素人が書いたような言い回しには呆れるばかり。人間というのはどんなクズでもやはり人間なわけで、そのセリフの背景にはその人間の実在というか重さが出てきてしまうものだと思うのです。その重さが全くない。脚本家のペン先で作られた言葉じゃないんだよっていうね。
さらに役者の演技力がこれまた文化祭の高校生レベルってくらいお粗末で、もはや苦笑いしかできない。終盤の展開はエキセントリックな演出をしているため尚更演技力の絶望的欠落が目に余るを通り越して痛々しい。とは言え主演の教え子と先生の二人だけは、まあ許容範囲の演技力を保っていたおかげで、前述したオフビートな雰囲気と誤って受け取る人もいるんだろうとは思う。
ただ一つ評価できるのはみはり役の女の子のキュートなエロス。演技力やセリフの欠陥を補って余りあるそのコケティッシュなプロポーションは目を見張るものがある。クズな男たちが馬鹿な脚本でくだらない物語を演じても、そこにキュートな女子の完全性さえ現出させればサブカルもどきの作品ができるという意味で女の子の永遠性というか偉大さを改めて考えさせられた。かわいい女の子はやはりその存在がもう芸術なんだよね。ということで星1・5
第8回ちば映画祭にて
ちょっとまっとうな人間と、ちょっとクズな人間ばかり。
パスタサラダに納豆
面白い
先生はどうしてこんなに駄目なんだろう
笑ったりぞわっとしたり
93分、ふしだら先生の授業
冨永監督ならではのモノローグから綴られるオフビートな作品は、見ていて、何か楽しい。川瀬陽太さん扮するふしだら先生(権藤)の変に形式ばった、退屈そうなモノローグは聞いていて愉快。またそこに、教え子・貫一(三浦貴大)が喋り続けて物語が展開されていくのとは違った、テンポが生み出されていると思う。軸となる、権藤と貫一コンビの話の掛け合いのリズムも、見ていて異様さは感じるものの、そこがまた作品全体の醍醐味で、さらに嘲笑的に味合わせてもらえている気がして良かった。オフビートといっても、もちろん話に波が無いわけではなく、その波をしれぇ〜っと描いてるのが心地よい。濡れ場のシーンなども含めて、劇場の中で、思わずクスクスっとなってしまう作品だった。
ダメ人間
全16件を表示