「実写向きではない」テラフォーマーズ toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)
実写向きではない
ゴールデンウィークの新宿ピカデリー。580席の1番シアター・11:50の回。
席は半分以上空いていたと思う。興行の失敗は明らかだ。
この一番大きいシアターで「ちはやふる 下の句」を上映していたらもっと
お客さんが入っただろうに。そんな余計な事を考えてしまった。
人気コミックスを映画化すればそれなりの観客動員が見込めると考える、安易な
企画に問題あり。主役級の俳優を何人も集めて期待させた割に、あまりにも
作りが雑で安っぽい。
「アバター」ぐらいの制作費と準備期間を掛けて作ればもっとまともに観られる
映画になったかもしれないが、日本映画では無理。
どんな荒唐無稽な物語でも、作り方次第では"現実っぽく"見せる事が出来る。そこが
映画制作者の腕の見せ所ではないか。ところが最初から諦めて作っているようにしか
見えない。この程度の物しか作れないなら、"実写映画化しない"という決断も
必要だったのではないか。
眠くはならなかったし、途中で帰りたいとも思わなかったので、「ギャラクシー街道」
よりも上の評価にした。長い映画が多い中、108分にまとめたのは良かった。
説明不足で分かりにくい所があったにせよ、間延びするよりはましだ。
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