「そこそこ楽しく観たが、世間の酷評はやむを得ない。」ギャラクシー街道 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
そこそこ楽しく観たが、世間の酷評はやむを得ない。
率直な意見を言うと、そこそこ楽しかったです。でも世間の酷評はやむを得ないでしょう。確かに何がやりたいのか訳が分からない部分が多いです。
何と言っても三谷幸喜が似た者夫婦とまで言われ、長年連れ添った小林聡美と離婚し、その後再婚。昨年初めて子供が出来たのが作品に反映されていると思います。
作品の舞台になるハンバーガーショップで巻き起こる群像劇ですが、内容を考えると。これは映画よりも舞台向きの内容といえますね。特に下ネタ関係に関しては、舞台ならば台詞の応酬で笑いになりそうですが、映画ではやはり難しい。
逆に小栗旬エピソードでのあのオチは映画向き。あそこだけは思わず笑ってしまいました。
とは言ってもやはり全体的に纏まりが無い。一つ一つのエピソードに対して だから何? と思ってしまう場面・オチが多く、最後は強引に大団円に仕向けた…って感じでした。
とりあえず、元ネタ これかな? ってのを挙げると。
大竹しのぶの叫び→花のピュンピュン丸(1970年代アニメ)のチビ丸は確定でしょう。ただ、その威力はチビ丸の足元にも及びません。大竹しのぶは舞台となるハンバーガーショップを停電させるだけでしたが、チビ丸には遥か彼方の山々を真っ二つに割るだけの力がありましたから(笑)
ちなみにオープニングでチラッと映る宇宙船のアニメーションはスーパージェッターに少しだけ似ているかなあ?…と。
阿南健治の仕草→財津一郎か?(検証必要)
指と指→『E・T』は確定?(『バーバレラ』だとの指摘をネットで多数発見)
それと額と額→はっきりとは分からない。三谷幸喜の世代的に『コクーン』の影響性があるかも?
段田安則→アニメとの関係に関しては作品中に説明がありましたが、こちらの知識不足で不明。服装等を見ると『ディック・トレーシー』の要素が入っているのかな?とは感じましたが。(確信持てず)
道化師→マルセル・マルソー?又はジャン・ルイ・バロー?
小栗・阿南・秋元→勿論あのパロディー。(これは確信犯)
昆布→意味不明。(三谷幸喜の過去作品にはあるのだろうか?だとしたらかなりのマニアじゃないと分からない。)
バーガーセットのやり取り→『ピンクパンサー』でのハンバーガーネタみたいなモノなのだろうか?(あるいは、これも元ネタとなる自身の舞台作品があるのだろうか?)
その他色々な小ネタがあったが直ぐに忘れてしまうモノが多い。
最後に小林聡美との関係性についてですが。
ハンバーガーの食べ方→映画の趣味。又は色々な趣味・嗜好。(離婚に至った言い訳的なモノなのだろうか?)
だから当然の様に。香取慎吾→三谷幸喜本人。優香→小林聡美。綾瀬はるか→現在の奥さんは間違いないでしょう。
全体的な構成として、フェリー二の『8 1/2』みたいなモノを意識していたのかも知れないのですが…。
(2015年10月30日/イオンシネマ越谷レイクタウン/スクリーン2)