劇場版プロレスキャノンボール2014のレビュー・感想・評価
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面白かった
自分がその時その場所で直面していることが世界の全てのような気がしがちなのだが、別の場所では同じ時間にとんでもない事が起こっている事を自覚させられる。全てをフォローすることなど不可能なのだが、自分の目の前だけが世界のすべてではないことを意識することは大切なのではないだろうか。すごく当たり前のことなのだが。
飯伏選手は、プロレスに詳しくないオレにとってもすごいスターであることは分かるのだが、そんな飯伏選手がかつてゆかりのあった人を今でも大切に思っている事が伝わった。みんなプロレスから離れて他の仕事をしているのに呼び出されて試合に応じ、すごく嬉しそうだった。飯伏選手の暖かい人柄に、本物のスターを感じた。
大家選手は大仁田みたいだった。そのうちデスマッチしそうで心配だ。
DDTやプロレスラーの仲良さそうで、それだけではなく信頼し合っている濃密な人間関係がすごく楽しそうで羨ましかった。あの輪に入るには肉体的に優れていなければならず、プロレスのセンスや何かいろいろなものが認められていなければならない。しかし、例えそれらの条件をクリアして認めてもらえたとしてもオレ自身そのような人付き合いが非常に苦手なのである。輪に入れてもらえたとしてもそこに居心地のよさは感じることができないであろう。プロレスラーの皆さんの楽しそうな感じに魅力を抱きながらも結局そこに居場所がないことが分かっているので、自分に与えられた居場所、映画館など、それがあって本当によかったな~と身に染みた。今ある自分の居場所を大切にしたい。
楽しいなあ
いろんな場所で試合をしながらゴールを目指すプロレスキャノンボール。
リングで、公園で、うどん屋で、ひとんちで、パンツいっちょになって試合をするレスラーたち。
男色ディーノ、HARASHIMA、飯伏幸太、最高だ。笑わせ、尚かつ強い!
その対極が、何の成果も出せず、びーびー泣いてるだけの大家健。
号泣師・大家健の泣きっぷりに、キャラとわかっていてもイライラする。
大家を見て、「何だか夢の中みたいだ」とつぶやく、菊地毅さんが、渋い。
「出来るか出来ないかじゃねーんだよ。やるか、やらないかだ」
と大家を一喝する、世界一性格の悪い男・鈴木みのるさんも、渋い。
映画が終わってみれば、かませ犬にもなれない男・大家が、結局主役のような扱いで、腹の立つような、でもその逆転がプロレス的だと思ったり。
企画もののライブ感と、レスラーのキャラが、混然一体となった映画で、すっごく楽しかった。
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