「法人格のある組合くらい作ろう。立て万国の労働者!」ファクトリー・ウーマン マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
法人格のある組合くらい作ろう。立て万国の労働者!
ここに登場する組合は外資系なので『UNION』と呼ばれるものだ。法人格もない任意の団体というだけ。つまり、髭をはやした爺さんたちは会社の経営者側の人事課の人物なのだ。従って、この映画の様な事があっても、イギリスの女性雇用に大きな変革をもたらした訳では無い。1968年と言っているから、このあと、イギリスはサッチャ◯が登場して、英国全土を揺るがす大不況が訪れる。理由は石炭から石油へのエネルギーの転換だと思う。『リトル・ダンサー』を見るとその時の現状が理解出来る。
さて、現在のイギリス経済を含めたキャピタリズムはどうなっているのだろう。言うまでもなく、この場合は外資系なので、世界へ安い賃金労働者を求めて、キャピタリズムは育っているはずだ。グローバル化というやつだ。
ちっと前まで、もてはやされた。サテ
だが、しかし、でも、それで良いのだろうか?
そんな事、少し考えれば分かること。技術力の流出、または、ドーナツ化現象になり、キャピタリズムは崩壊し始める。
現在、イギリスの大企業の一部がインドの会社に買収され始めた。亜細亜は中国が台頭している。
さて、とどの詰まり、資本主義はどうなるのだろうか?
まぁ、資本主義は右肩上がりでないのは理解される様になった。従って、一旦下がれば、まだまだ、上がる余地はあると言う見方もある。しかし、人類はその下がる悲劇を散々味わっている。そして、それを利用して利益をふくらませる妖怪みたいな奴らもいるのだ。
この映画に登場する外資系の会社は本当に実在したのだろうか?なぜなら、電話で登場する社長と思しき人物は、ファシストに協力した事で有名。1968年だから、当人ではないだろうが。
シートを自社で生産する事を止めて、分業化しだしたのは、日本の某メーカーの生産方式と言う見方もある。画期的な生産方式で、もてはやされた時期があったが、あっと言う間の出来事だった。
さて、
法人格のある組合くらい作ろう。立て万国の労働者!
女性の賃金を0.92にするのは解決にならない。交渉するなら、1.0だし、数が少ない特別職になるから、1.0プラス0-2の特別手当を支給して、その分愛の無いAIでも入れて、広告、管理を削らせば良い。
因みに日本には現在でも同一賃金ではない。どうやら、本当にこう言った話はあったようだが。
男女雇用平等法はもとより男女賃金格差撤廃、そして、売春防止法の完全な確立が望まれる。
その為にも『立て万国の女性だ!』
スカートを履いた古色蒼然とした妖怪も沢山いる事を忘れてはならない。