「今年のベストワン級の傑作」スターレット エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
今年のベストワン級の傑作
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ナゴヤキネマ・ノイの「ショーン・ベイカー初期傑作選」で鑑賞した3本のうちの2本目は2012年の長編第4作。
これは文句なしの傑作だった。劇場初公開ということで、今年の外国映画のベストワン候補に置いた。
舞台は映画の街ロサンゼルス。若きポルノ女優と孤独な老婦人の交流を描いた。
女優を目指しながらポルノ女優として働くジェーン。同業の友人メリッサと彼氏でポルノ男優のマイキー(2021年の超傑作「レッド・ロケット」の主人公マイキーに通づるクズ野郎‼︎)が住む家の一室を間借りしてる感じ。
ガレージセールで購入したポットから1万ドルもの札束を発見したことから、売主の老女セイディとの交流がスタートした。
死んだ旦那が優秀なギャンブラーでお金に不自由はないというセイディ。お金を返すこともできず、買い物の送迎をしたりビンゴゲームに出かけたりするうちに信頼、あるいは友情が生まれた。
ポルノ女優のお仕事もきっちり伝えるのがベイカー流。特殊な仕事とはいえ、同業か否かにかかわらず、接する人たちとの関係はフラットで、見上げることも見下すこともない。これが正にベイカー流。
天国の福沢諭吉先生に観ていただきたくなる。
ちなみにジェーン役は、文豪アーネスト・ヘミングウェイのひ孫さんであり、「リップスティック」「マンハッタン」の女優マリエル・ヘミングウェイの娘さんであるドリー・ヘミングウェイ。終始「足長っ」と心の中で叫び続けた。眼福だった。
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