「文句なしの★5つ!」国際市場で逢いましょう M hobbyさんの映画レビュー(感想・評価)
文句なしの★5つ!
文句なし!
日本映画にも良い作品はたくさんありますが、韓国映画の素晴らしさにはいつも度肝を抜かれています。
激動の時代を駆け抜けた主人公ドクス。
戦争で、自分のせいで父と妹と生き別れになってしまった(正確には彼のせいだけではない)。父と離れてしまう際、「父親がいなくなれば家長は長男のお前だ。お前が
父さんの代わりに家族を守れ」と言われた言葉を生涯真面目に守り、ただひたすら、家族の為に人生を捧げました。
話の途中には、妻からは自分の為に生きろ。あなたの人生の主役は誰?とまで言われてしまいます。良い奥さんだなー。。。そう言われても、家族の為、父と交わした約束を守り続けるのです。
とにかく戦争の愚かさ、悲惨さをしっかりと描き、その中で生きている一般人の力強さも描かれています。
生き別れの妹との再会を果たす事ができたシーンは、涙が止まりませんでした。あれは劇場で見てたら嗚咽ものだなと思いましたが、やっぱり映画館で鑑賞したかったなー。
韓国は家族のつながり、血の繋がりがとても強いなと思います。優しさと愛情と思いやりとそして強い絆があります。どんなに辛い時代であっても、そこに人々が守られているように思いました。
ただ、そこまで家族の為に生きてきたドクスの息子や娘?の父への態度が気に食わなかったです。えーっ、そこは子育て失敗したか?的な。まぁ、年をとり頑固にもなってきた父に対して若い世代がどうすれば良いのか分からないのかもしれないのですが。そこは少し不思議でした。
あと、映画のタイトルの意味が最後に分かるというのもセンスが良いなぁと思いました。ドクスにとって父の存在がなによりも大きく、そしてまた、それが彼の人生を支えてくれていたように思えました。
とても重い内容なのに、ちょいちょいユーモアが挟まれ、あっという間の2時間でした。