「「さすが」の方の観客になれてよかったです」ボス・オブ・イット・オール ありきたりな女さんの映画レビュー(感想・評価)
「さすが」の方の観客になれてよかったです
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観るのにエロとかグロとか不条理とかいろんな意味で覚悟を要する上に、それでも観終わったら(良くも悪くも)ぐったり来る作品しかないと思ってたラース・フォン・トリアー監督が、(ブラックだけど)コメディ撮れるとか聞いてないよ!
しかも結構面白かった。起承転結の転くらいからグッと面白くて、元妻にアドバイスもらってからどうやり返すのかがまあ見事だった。
あの「冠が一番似合う奴は〜?」みたいな歌なんなのwスヴェンに歌詞が変わって爆笑www
そして一貫して、主人公が役者バカすぎて良。演じるスイッチ入ってる時というか、どんどん話が進むにつれて困惑しながらも、どんどん振り切れて勝手に振る舞い始める時のいきいき具合が良い。ほんとにこの人演じることしかできないんだろうなあ。
最後のオチもその点辻褄が合ってて、見事なスピーチで御涙頂戴かと思ったら注目を横取りされてスネるし、最後の決め手で「ガンビーニ」出されたらもう抗えないよね、お見事。
アイスランドチームと元奥さん(盛大なため息付き)だけが観ている芝居が〆で、そして「この映画がつまんなかったらごめん、面白いと思ったら『さすが』」というメタっぽいナレーション含めて、芝居という虚構にどっぷり浸かって逃れられない私たちも滑稽ですね、と言われてる気分になった。
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