「退屈の恐怖」ブラック・スキャンダル 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
退屈の恐怖
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最初は、怖くてドキっとするんだけど、何度も同じようなことが繰り返されるんで、慣れて退屈になってくる。
映画とはいえ、人がたくさん死んでるのに、退屈って、自分でもどうかしてる、麻痺してるなとも思う。
主人公も、麻痺してたんじゃないかな。悪い事しようが暴力振るおうが、それに慣れてきて特に何も思わなくなるというか、バレなきゃそれで万事OKというか。
日常の、退屈の延長に殺しがある。
そういう麻痺というか退屈が、本当は一番怖いことなのかもしれん。
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「退屈の恐怖」が主題ならば。
ジョニー・デップ、とても頑張ってイメチェンしていたけども。良くも悪くも俳優としての「艶」というか「有名さ」が、ジャマしてるような気もした。「恐怖」よりも「イメチェン頑張ってる」が先にきちゃう。これが無名な人だったら、「日常の延長の怖さ」がもっと上手く出せたんじゃないか。(だから顔が毎作変わって覚えられないジェシー・プレモンスなんかは、けっこう怖いし、本作の中で光る。)
でもまあ、無名な人が主役だったら、もっと退屈で、誰も観ないし日本で公開されなかったもねとも思う。
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