「ジョニー・デップが怖い。」ブラック・スキャンダル mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
ジョニー・デップが怖い。
ギャングとFBIと政治家が組んだらやりたい放題、というのとは少し違う感じであった。
スコット・クーパー監督のいままでの作品から考えると、特に「ファーナス 訣別の朝」からすると、もっと濃密な人間ドラマになるかと思っていた。
実話なので、その事実に則した部分が勝ってしまったようだ。
FBIのジョン・コノリー(ジョエル・エドガートン)からジミー・バルジャー(ジョニー・デップ)から近づいていき、窮地に立たされても自分ではどうしようもできないという、見ようによっては、ジョンが愚者に見えてしまう。
それに対して、ジミーの底知れない怖さは際立っていた。僕が観たジョニー・デップのベストに近い出来であった。
ジョニー・デップとベネディクト・カンバーバッチが兄弟というのに、ずっと違和感が残った。
撮影がマサノブ・タカヤナギという人だったので、気になって調べると「THE GREY 凍える太陽」「世界にひとつのプレイブック」「ファーナス 訣別の朝」ときて本作。次が「スポットライト 世紀のスクープ」(トム・マッカーシー監督)であるから感じるものがある。近いうちにオスカーに手が届くかも。
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