「マナーが紳士を作る、てか紳士強すぎ!?」キングスマン asukari-yさんの映画レビュー(感想・評価)
マナーが紳士を作る、てか紳士強すぎ!?
「マナーが人を作る」
劇中の紳士なスパイ:ガラハットのセリフです。たしかにそのセリフは正しい。昨今のニュースや日常で見かける非常識な出来事。もしマナーが良かったら、こんなことが起きる頻度は低くなるかもしれないのに・・・。
しかし、その後のシーンは乱闘万歳、スマートさは残しつつ華麗に相手をぶったおす。いや、アンタ紳士やのにごぢゃ強いやん!!というような、スパイアクションに分類される本作です。
ストーリーとしては、諜報機関「キングスマン」のメンバーが、潜入捜査中に何者かに殺される事件が発生。組織はそのメンバーを弔った後、新たなメンバーを見つけなければならなかった。その内の一人:ガラハットは一人心当たりがあった。それは17年前のヤマで自分の失策により失った仲間の息子:エグジーだった。それと時を同じくし、キングスマンが追っていた組織は、世界に混沌をもたらす計画を進めていた・・・てな感じです。
その組織の計画ですが・・・
現実にでもありそうで、また説得力のある内容に面白さを感じるんです。
今現在地球が直面し、今後も大きな問題として挙げられるであろう内容が盛り込まれていて、その説明がまた秀逸。たしかに「そうやんなぁ」と思えてしまい、また解決策も大胆。さすがに解決策に賛同は出来ませんが、しかし今の技術ならあり得るんやないか?と思ってしまう現実感。この映画、ただのアクション映画ではないと思うんです。
しかし、そのアクションシーンがどうかと言うと、これもまた秀逸。結構笑える要素を盛り込み、そのくだらなさがまた良い感じなんですな。爆発シーンなんかクラシック音楽に合わせて見せるとこなんかもう振り切ったくだらなさ。しかしそれが良い。絶妙なラインのコメディ要素が本作を面白くさせています。
007のようなスタイリッシュさになり切れないスパイアクション映画。しかしその“なり切れない”部分に見応えを感じる本作。バイオレンス要素は満載でも、観やすい良作ではないかと思います。