劇場公開日 2015年6月13日

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「新味はないけど、安定の幸せ探しロードムービーでした」しあわせはどこにある スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5新味はないけど、安定の幸せ探しロードムービーでした

2017年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

幸せって一体どう言うことなんだろうか?なんて普段そんなことを考えながら生きてはいないので、幸せって何なのか、幸せはどこにあるのかと言われても、即座には答えられない。
とりあえず好きな映画を見ながら生活できているだけでも幸せなんだろうとは思いますけど・・・。
そもそも幸せって何なのか?そんなことを考える人間は、間違いなく既に傍から見れば一般的に幸せと呼ばれる位置にいる人間でしょう。
この映画の主人公へクターもそう、お金に全く不自由することなく精神科医と言う立派な職業に就いて、美人の彼女もいて身の回りの支度も完璧にこなしてくれる、正直ふざけんな!と言いたいぐらいですが、まあそこは主演がサイモン・ペッグでしたので、コミカルな演技で見る者をほっこりさせながら、何かと考えさせられる作品に仕上げてしまう辺りは、映画的にさすがだなと思わされました。
境遇が境遇だし着地点も予想通りなので、グッと来るような感動まではなかったですけど。

しかしへクターはいかにもサイモン・ペッグらしい、大人になりきれていない大人って感じのキャラでしたねぇ。
劇中でも変人と言われていましたが、リアルにこんな人がいたら、まさしくその通り、でも何故かサイモン・ペッグが演じると素直に受け入れられるのは、彼の確立された愛されキャラならではのものでしょう。
とてもじゃないが精神科医には見えない辺りはご愛嬌と言った感じでしょうか、むしろカウンセリングしてもらった方がいいように見受けられます(笑)

そんなへクターの幸せ探し旅は、中国、チベット、アフリカ、ロスとワールドワイド(住んでるところがロンドンだったのは映画を見終わってから知りました)、これだけ旅ができる裕福さだけでも幸せ者だと思いますが、まあそう言う突っ込みどころは置いといて、世界にはいろいろな人がいて、いろいろな幸せの形があるものだなと改めて実感、魅力的なフレーズにも何かと共感させられました。
どんな境遇でも明るく楽しく前を向いて幸せに暮している人がいる、そう考えたら我々の悩みなどちっぽけなものだってことなんでしょうね。

ロードムービーらしく、各地に著名な俳優が配置されていたのも見所の一つでしたね。
ペンがキーになっていた辺りとか、元カレ元カノに対する男女間の想いの違いとか、要所要所で面白かったです。
「ゴーン・ガール」が印象的なへクターの彼女役ロザムンド・パイクもさすがの演技、幸せはどこにあるかって、そんなの早く気付けよ・・・とは思いつつも、傍から見れてるのと違って、なかなか気付けないのが幸せと言う存在なのでしょうね。

スペランカー