「期待通り!!でもひと味何かが足りない」悪党に粛清を うそつきかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
期待通り!!でもひと味何かが足りない
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『悪党に粛清を』
今どき、こんなストレートに内容を伝えてくるタイトルも珍しい。
そのインパクトに負けて、劇場まで足を運びました。
期待通りの出来栄えでした。もちろん満足できる内容なのですが、もうひとつ何かが足りない。
素材だけ一流のものを使って、調理したら、味付けが足りなかった料理のような印象です。これでは、友達に自信をもっておすすめできない。
ただし、内容は文句なし。観ても絶対に損はしません。
以下、自分なりに、この映画に何が足りなかったのかを考えてみました。
(余計なことなので、ネタバレが嫌な人は読まないでください。)
・各キャラクターの背景が見えない。それぞれに思い入れを持てない。
(例えば、妻子を残して渡米した背景とか、悪役兄弟の兄が弟の嫁を寝取る描写、ダメ保安官が生贄を選ぶまでに無力化してしまったいきさつとか…)
・エモーショナルな演技が極端に少ない。故に感情移入できない。
・特に悪役の描き方はもっとえげつなく悪い奴にして欲しかった。
(子供が殺されてしまうシーンなども意図的にカットされていた。もしくは初めから台本にも無かった。)
・逆に主人公の正義感も必要最低限しか描かれてなく、強いのか弱いのか、復讐だけの浅い描写に終わってしまった。
ハリウッド資本の映画では無いようなので、ストーリーに過度の介入をされなかった結果、このような徹底的に渇いた描写に落ち着いたのかもしれません。
それでも、今後、この監督と主演の俳優さんからはしばらく目が離せなくなりそうです。
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