「養蜂若草物語?」夏をゆく人々 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
養蜂若草物語?
『ハニーランド 永遠の谷』(2019)で教えてもらった養蜂の技術。長女ジェルソミーナは手際が良く、ハチの病気については父親よりも詳しかった。しかし、4姉妹ということもあり、父親ウルフガングはジェルソミーナに次ぐ息子が欲しかったので、訳アリの少年マルティンを預かることになった。
たくましいけど思春期の少女ジェルソミーナ。14歳の少年との関係もあぶなっかしいと思われたり、テレビ番組撮影隊に出くわして女優(モニカ・ベルッチ)に憧れたり、生産農家を特集するという「ふしぎの国」に参加して賞金をもらおうとまで考えるほど家計まで心配する女の子。口からミツバチを出すという特技ももっている。
とにかくストーリーよりも養蜂の仕事がいい。多感な少女から見た家族のことも、世界に飛び出したい気持ちが伝わってくる。ちょっとショッキングだった次女の怪我やバケツ交換に厳しい父も重なり、逃げれば少年院に入れられる少年も家族の間に挟まれて可哀そう。そして、終盤のモニカ・ベルッチの優しさにも触れた気分。怒涛の展開も、私小説的でエピソードを散りばめた感があり、収まりがつかなかった。ラクダも謎だし・・・
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