劇場公開日 2015年8月22日

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「ハイクオリティーはさておき」ディアボリカル MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ハイクオリティーはさておき

2017年7月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「インシディアス」や「アザーズ」などのメジャー所の傑作と並べ、期待値をアップさせる手法は慣れたものだが、少々キャッチコピーが作品の核心に触れているのが不憫である。「SFホラー」位の宣伝文句ならば良いが、加えて「恐怖は、時空を越える」などというネタバレ全開の宣伝をしているではないか。これで、意外性のあるテーマにも関わらず、衝撃度は低めの作品に感じてしまった。

テーマはなかなか注目できる内容だ。不気味な侵入者と、それを覆う日常生活の危機感がいい感じに合わさり、しっとりとした恐怖を与えてくれる。
映像のチープさは否めないが、比較的良質なホラーだろう。日本のホラーが好みという方は、本作でもそれと近い雰囲気を味わうことができる。

しかし、本作の難点は、後半のまとめ方にある。丁寧に描いた前半から中盤とうって代わり、かなりドタバタと畳み掛けてくる。ギャグにも感じる怪人の連続殴打シーンなどもやや驚きだ。
ラストシーンも唐突で、こちらが頭の中でまとめなくてはならないほどだ。肝心なラストで観客をほったらかしにしたようなものである。

同じSFホラーであれば「ダークスカイズ」の方がおすすめ出来るが、風変わりな作品が好みの方には間違いなく受け入れられるはずだ。

Mina