「無音に導かれ暗闇の中へ進んで行く少年少女達。」ザ・トライブ HIROKICHIさんの映画レビュー(感想・評価)
無音に導かれ暗闇の中へ進んで行く少年少女達。
聾学校の寄宿舎で過ごす少年少女達。
生活音は有るものの、会話する声は一切なく終始、エキセントリックな手話のみ。
字幕も無いため何を話しているのか全く判らず、逆に聾唖者の主人公達の世間からの孤立を緊張感と共に感じさせられます。
現在のウクライナのリアルな姿なのかはわかりませんが、少年少女達の無垢なリアリティはラリー・クラークの『KIDS』と似た物を感じました。
社会に背を向けポケットに手をつっ込み、うつむきながら本能のままに暴力、SEX、窃盗、殺人と暗闇の中へと迷わずにズンズン進んで行く少年少女達の姿が鮮烈な作品でした。
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