劇場公開日 2015年6月27日

  • 予告編を見る

「シュールなのに、何故か感動的。笑って泣ける世界観!!」ラブ&ピース 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0シュールなのに、何故か感動的。笑って泣ける世界観!!

2015年7月10日
PCから投稿

笑える

悲しい

幸せ

【賛否両論チェック】
賛:健気に主人公を想い続ける亀の姿が切なく、感動を誘う。それとは対照的に、成功して変わってしまう主人公の浅ましさも印象的。
否:ストーリーは荒唐無稽なので、現実主義の人には不向き。シュールな笑いも、好みが分かれそう。

 その異色でシュールな世界観に、最初こそ面食らいますが、すぐに引き込まれてしまいます。唯一の友を手放し、悲しみに暮れる主人公を、それでも応援し続ける健気な亀の姿に、思わず感動します。そして、そんな亀の願いのお陰とはいざ知らず、夢が叶う度に、次第に性格が変わっていってしまう主人公にもまた、人間の浅ましさを垣間見るような気がします。物に溢れ、大切な物でも動物でも、飽きるとすぐに捨ててしまう現代人への警鐘として意味合いも、多分に含まれています。
 ただ逆に言うと、世界観がシュールなだけに、苦手な人が観るとかなり違和感を覚えてしまうと思います。それくらい、展開や笑いは独特です。
 とはいえ、長谷川博己さんが歌う「ラブ&ピース」は必聴です。是非ご覧になってみて下さい。

映画コーディネーター・門倉カド