「園子温ワールド全開」ラブ&ピース 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
園子温ワールド全開
かなり好き嫌い分かれる映画ですね。
僕も昔はこういう意味わからない映画は苦手でしたが、慣れました。
世間から見放された超ダサダメクズ男、鈴木良一が会社の目立たない地味な女子、寺島裕子に恋をする。
しかし、自分の夢を叶えるために良一が周りを気にせずに、だんだんおかしくなっていく皮肉の効いた大人ファンタジー。
と言っても、寺島裕子は殆ど喋らず、あまり出てこないので、長谷川博己さんと麻生久美子さんの恋愛模様が観たい人は少しがっかりかもしれません。
最初は周りの目ばかり気にしていた良一が、バンドで成功して天狗になり、周りを気遣えなくなっていく姿はやっぱりクズだと思いました。
ピカドン小さくても大きくても可愛かったです。
カメの名前をピカドンと名付けた時には、不謹慎過ぎるだろと思いましたが、それがあんな形で繋がるとは。
少しでしたが、前半の伏線を後半で回収。
サンタクロースの解釈も良かったです。
あの地下での動物やおもちゃたちの会話は、洋画の吹き替えのようで少しイラつきましたが、要らないシーンではありません。
脇役、チョイ役が主役級の方々で凄かったですが、なんといっても長谷川博己さんの顔芸が最高です。
カマキリ先生はクリーピーの西野、明智光秀はラブ&ピースの鈴木。
見るたびに全く違う印象を持てる長谷川博己さん。
他の作品も観てみたい。
忌野清志郎さんテイストや田原総一朗さんの出演には園子温監督のセンスが光っていました。
我が地元の柏駅がロケ地になっていたのは嬉しい限りです。
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