「無名の人々」シン・ゴジラ Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
無名の人々
劇場公開時以来の鑑賞。
時は流れ、実生活では石原さとみも一児の母となっている訳だが。
ハリウッド版GODZILLAの内容はもう忘れてしまっているが、この作品は「ヤシオリ作戦」の名と共に覚えていた。とても良く出来たパニック映画だと思う。
この作品をもう少し若かりし頃(10代)に観ていたら、頑張って理数系に力を入れ、この人類の危機、いや、日本未曾有の危機に立ち向かうべく召集される人物になりたい、と思ったかもしれない。
表に立つ、目立つ人物達もさることながら、それを裏で支える、無数かつ無名のヒーロー達が真摯に仕事に向き合い、危機を回避すべく全力を尽くす姿はカッコいいし、胸が熱くなる。
と同時に、おにぎりやお茶を彼ら現場の人間に提供するという、ささやかな仕事をする者がいるからこそ、世の中は健全に回っているのだ、ということも感じ取れる。どんな仕事も皆重なり連なっているのだなと思うと、日々の仕事への取り組み方も違ったモノになるかもしれない。
東日本大震災があって、ゴジラが来て、新型コロナが蔓延し、ロシアがウクライナに侵攻して。思いもよらない危機が、コレからも我々の面前に押し寄せてくるだろう。それでも、より良い明日のために今日を精一杯生きたい。そう思わせてくれる作品だった。
最後に蛇足は承知だが。作品で皇居及び天皇家に触れないあたり、日本らしいといえば日本らしいな、とも感じた。
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