「一番しっくり来た」バケモノの子 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)
一番しっくり来た
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細田作品で一番しっくり来た。今までは後味は良かったなとか、あそこは良かったけど…みたいな感想だったけど、今作が一番全編通して面白かった。
親父の目線と思春期の少年の気持ちがしっかり描かれてて、この気持ち分かるなぁとか、なるほどと思えた。
ただ、大人よりのしかも男親にやや限定される内容な気はして、子どもや妻はイマイチだったようだ。
説明出来ない思春期の不安や闇を心の真ん中に「これ」と言う揺るがないものを抱える事で前に進めると言うメッセージにグッと来た。
親になる戸惑いや、バケモノ目線で人は闇を抱えてるという見せ方が、辛いのは一人じゃないんだ。と言う細田監督の優しさにも思えた。
クマテツと父親とのケジメの付け方もこれが一番だなと納得した。
クマテツは死んだわけではないけど、
僕は亡くなって、いなくなったらそれでおしまいじゃなくて、自分の中にある。距離が逆に近くなると考えてるので、悲しいけど幸せだなと言う印象を受けた。
細田作品は見終わった時に優しい風が吹き抜けて、優しい気持ちになれるのが良い。
ゲド戦記、もののけ姫、千と千尋を彷彿とさせたけど、パクりじゃなくてジブリへのリスペクト、オマージュのように思えて、そこが良かった。
アクションシーンも素晴らしかった。
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