「次回に期待!ところどころは好き!」バケモノの子 トリプトファンさんの映画レビュー(感想・評価)
次回に期待!ところどころは好き!
前回おおかみこどもの雨と雪が好きで、今回も親子がテーマの話、これは期待!と思って劇場に足を運びました。鑑賞後の率直な感想。何を伝えたかったのだろう。。。
後半部分の父親として成長した熊徹の子を守りたいという父性、テンポよく描く九太の成長シーン、渋谷、渋天街、炎、水、雲の美しさは心に響きました。
しかし何か日本人の恥ずかしくて素直に出せない情、ぶつかっていけない遠慮感、このリアリティーのある日本にはびこる息苦しさが、見ているこちらには感情移入するには一歩踏む出せない壁になっていたような気がします。よってどの登場人物にも距離を置いて観てしまい、なかなか話に乗っていけない。また終わり方もラスボス、九太の心の闇は消せたけど、この現実世界にいる人間の闇はあり続けます。。。確かに現実はそうかもしれないけど、それを包括するようなアンサーを提示する主人公の行動にワクワクしたり、気持ち良さを感じていたように思える。細田監督の映画を見た後の曇り空が一気に吹き飛んだような清々しさ、爽快感、すっきりしたー!ってのを期待していたので、あれっ?まだ少し曇ってるんですけどー?って感じの何かすっきりしない印象だった。
好きなところは好き!けどなにかもやもやしてしまう作品でした。次に期待!
コメントする