劇場公開日 2015年7月11日

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「ジャパニメーション、レベル高し。」バケモノの子 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジャパニメーション、レベル高し。

2015年8月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

スタジオジブリが休業でもスタジオ地図がある。
世の中のジブリの認知度は相当高いようだが、結果からいくと宮崎駿作品とそれ以外とは区別があるようだ。
スタジオ地図の他作品についてはよくわからないが、僕のなかでは、細田守は特別な作家の位置付けである。

人間世界の渋谷と、バケモノ世界の渋天街。渋谷にいた蓮がひょんなことから渋天街に入り込み、九太(少年期 宮﨑あおい)と名付けられる。
熊徹(役所広司)と出会った九太は、彼と師弟関係となり修行に明け暮れるようになる。

成長した九太(青年期 染谷将太)は、いつしか渋谷と渋天街の行き来が自由にできるようになり、渋谷で楓(広瀬すず)と出会う。

この楓との出会いが、映画を少しランクアップさせるしかけになっている。
熊徹が宗師になるかどうかだけのエンターテインメントだけではなく、ひとりの少年がまた少女がもがきながら大人になっていく過程を描こうとしている。本作のフォーマットでそういったことに挑むのが細田守なのだ。

声優陣では、宮﨑あおい、広瀬すず、黒木華(一郎彦少年期)の女優陣が素晴らしかった。男優陣はどうしても顔が浮かんでくる。普段の芝居では聞けない声でないと。その点、宮﨑あおいはすごい。

アニメーションは、製作に時間がかかるだろうが、細田守の次回作、大いに期待している。

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mg599