「地獄の沙汰も金次第とはこの事」皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇 月野沙漠さんの映画レビュー(感想・評価)
地獄の沙汰も金次第とはこの事
2015/09/03、シネマ・ジャック&ベティで鑑賞。
なにこの異常さ、絶望しか無い。法も秩序も崩壊して価値観が逆転してしまうと人殺しも英雄になってしまう。
普通犯罪者とか悪者は顔を隠すものだ。しかしこのメキシコの街では警官がマスクをして仕事をしなきゃならない。警官といえど身バレすると簡単に殺されてしまうから。
ギャングを讃えた曲はヒットチャートの上位に上がり、その歌手は豪勢な暮らしをしている。女も子供もギャングに憧れている。もう我々とは全く違う秩序が形成されてしまっているかのようだ。
同じように無秩序状態というとイラクのISISもそうなんだけど、メキシコの麻薬組織の方は結構支持している人も多いようなんだよね。何が違うんだろう?羽振りの良さじゃないだろうか?悪いことして金持ってて贅沢しててカッコイイって感じか?
人殺しの多さよりも、そんな理由でギャングを支持してしまう民衆にショックを受けたね。どけんかせんといかんでしょ、これは。
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