合葬のレビュー・感想・評価
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月に誘われて
数々のエピソードを87分にまとめてしまい、全体的なストーリーが形を成さなくなってしまった作品。それぞれは面白いのに、どうも尻切れトンボになって、いつの間にか終わってしまう。それでも尺の短さのおかげでサクサク見られることが心地よかった。 オダギリジョーも門脇麦の演技も安定の一言!安心できます。柳楽優弥も死ぬことばかり考えてるような侍魂を持ち続けているのも面白いけど、最も印象に残ったのは女郎屋での怪談話のシーンだったかも・・・
彰義隊?上野戦争?へぇ〜⤴︎
幕末、新撰組や白虎隊は有名なれど、彰義隊というのも存在し、新政府軍と戦ったんだぞ〜って言う映画。 知らなかったんで調べました。 ネットの紹介ページは面白かったです。 んで、映画。 彰義隊に入隊していた若者達の話なのだが、志も薄いし何をしたくて連んでおられるのか、、、、。 有名な方もおらんし、幕末を真面に描かんし、上野戦争(グロい結末)も真面に描かんし、焼け野原になったと実際当時写真もあるのに、、?、?。 なんだその描写は?🤔 門脇麦の役割もよ〜分からん。 最後に言いたい事は 「チャンバラぐらいやれよ‼️」 それだけです。。。。
散った若侍たちと不発の映画
江戸の風俗研究家でもある漫画家・杉浦日向子の作品の映画化。 同作者の『百日紅 Miss HOKUSAI』は原恵一監督でアニメ映画化され、あちらは非常に良かったのだが…、 徳川慶喜の身辺警護や江戸の治安維持を任とする武士組織・彰義隊。大政奉還後、存在理由を失い、時代に取り残された若侍たち…。 先日見た某邦画アクションのアルファベットの架空の部隊と違って、こちらは実在の組織。 話的にも良さそうなのに、残念なくらい面白くない。 何なんだろう、全然話が見えてこない。 メリハリに欠け、引き込むような要素や展開も無く、ただ淡々と、一体何を描きたいの? 全体的に映画というよりちょっと質のいいTV時代劇という感じ。 故に登場人物の心情や言動に全く共感出来ず。せっかく柳楽優弥、瀬戸康史、岡山天音、門脇麦、オダギリジョーらいい役者を揃えていながら…。 良さそうとは言え、題材的にも取っ付き難かったのもあったかもしれない。 興味ある人や分かる人には分かる。 でも、それを“魅せる”のは作り手側の手腕。 活かせる事が出来なかった。 タイトルの意味は、複数の人を一つの棺に葬る事を言うらしい。 上野戦争で散った彼らに通じる。 でも個人的には、不発に散った本作そのものに思えた。合葬。
地味な!!!
2020年3月20日 #合葬 鑑賞 #杉浦日向子 原作の漫画の映画化 盛り上がりにかけるし、何がメインなのかもよく分からず、モヤモヤして終わりました。 #柳楽優弥 #瀬戸康史 #岡山天音 #オダギリジョー #門脇麦
で?
何が伝えたかったのか‥若者は皆ふぬけに見える。婚約を破談にしてまで慶喜のために戦うと決めた男が、色に溺れる?なんかみんな中途半端にカッコ悪い。BGMになぜ洋楽?全く合ってなくて笑えた。最後も、で?という感じ。怪奇話から始まり、なんだろうと思って見ていたら遊女たちと盛り上がるシーンと繋がる。つまりはオチもそういうこと?
モヤモヤ
登場人物を絞って短くまとめようとしているけど、表現しきれていない感じ。どの人も中途半端だし、冒頭の得体のしれないものもそれっきりだし。 志し持っていたのかどうかわからないようにみえてしまうのが悲しい。
見所は何処に…
原作漫画があるという事で、なんかダイジェストみたいな映画だった。 資金的な事なのか、見所となるべき戦争シーンが端折られてて、時間も飛ぶし感情移入も出来なかった。 役者さんの中にも台詞が入り込んでないようにも思え、彰義隊の事をよく知ってる人には面白いのかもしれないが、何をやってるのか行動言動が虚しく空回ってるように見えて辛かった。
エッジが効いて無いのが残念。杉浦日向子原作物で静かな展開なのは良い...
エッジが効いて無いのが残念。杉浦日向子原作物で静かな展開なのは良いにしても、画のシマリが薄くだいぶ緩い事になってた。役者の演技は良かっただけに惜しい。
ちょっと前に見たのでおぼろげ。 なんか印象はほほ〜て感じで、そんな...
ちょっと前に見たのでおぼろげ。 なんか印象はほほ〜て感じで、そんなに印象に残る感じじゃ無かったけど、柳楽優弥バツグンとか思ったの覚えてます。それぞれ性格も違う幼馴染?の三者三様の人生。重なっていた道がこう時代の波に流され枝分かれしていく様はなんか切ない感じでグッときました。あの時代の若者の死はしょうがないと言えばしょうがないが、やはり無念でオダギリジョーを亡くしたのも大きく作用してて、切なくてたまらない感じ。3人で撮った写真もモノクロも相まって虚しく写る。 なんかプチって終わった感じありました。先が気になるとは思いました。多分原作も同じように終わるのかなとか思ってます。原作見ます。
それぞれの志。
なんとも悲しい青春群像時代劇。
杉浦日向子の原作同名漫画は読んだことがないのだが、
江戸末期~無血開城~彰義隊とくれば大体の察しはつく。
変わりゆく時代に翻弄された市民はもちろん、新しい
時代がどんなものになるのか想像がつかない故に怖いと
いう点では、敗戦間近の日本が描かれた「日本のいちばん
長い日」で、最後まで徹底抗戦を訴えた軍部の若者達が
とった行動に近いと思った。平和を以て変わる時代など、
変わってみなければ分かるはずがない。むしろ、今まで
守り抜いてきた将軍への忠誠に圧倒され、自制を失った
強硬派がついに討伐されてゆく道のりの方が分かり易い。
仕方ないとはいえ、味方同士国民同士の殺し合いなのだ。
穏健派は何度も避けることを訴えたのだったが…。
新進監督の作風は個性的で現代テイストが盛り込まれた。
確かに時代劇らしからぬ言動や音楽・構成の「?」は多いが、
極端に薄暗い映像の色合いは時代の空気感を顕わしており
私的にそんなに悪くは感じなかった。語りも聞きやすい。
妖気漂う寓話も物語に合っており、今後の彼らの不遇を
予感させるものばかり。楽しい話ではないのだが、そんな
時代に生きながら青春を謳歌したともいえる(恋愛や初恋)
あの年頃の男の子が当時抱くであろう想いや、逆らえない
忠誠への混乱など、時代を見据えていたオダギリが演じる
森の立場からも見届けている。悔しい・もどかしい歴史を
現代の若者の立場から考えてみるのにふさわしい作品だ。
(それぞれの志が違うのも特徴。それが一気にのみ込まれる)
報われなかった青春。
既に投稿済みのレビューを見ると、評価が低いのでとっても不安になりつつ、でも脚本が、渡辺あやさんなのでみなくては!と気合いいれていってきました。
だいぶ良かった部類かと思います。あくまでわたしは、ということになるのでしょうが。
この原作は読んでないですが、杉浦日向子の香りは確かに感じました。怪談とか、人ではないものがするっと馴染んで差し込まれてるあたりに。冒頭の臓物の汁みたいのとか、特にそう思いました。
柳楽優弥も瀬戸康史も、岡山天音(始めてみたけど彼いいわー)も良かったし、愛しのオダギリジョーも門脇麦ちゃんも良かったし、ラストの小市慢太郎も良かったと思いましたよ。
人の見方ってこんなにも違うんですねぇ。
歴史をどう描いたかというのは、よくわかりません。慶応四年が1868年だ、というのが辛うじてわかる程度の歴史の知識ですから、彰義隊なんて初めて聞く部隊です。
でも、たぶん映画の主眼はそこではないです。なので歴史を知らなくても見られます。
江戸から明治への時代の変換期に、青春を消費しなくてはならなかった若者たちの、愚かで浅はかで痛々しい青春の輝きを鮮明に収めた映画だと、理解しました。
三人の男の子を中心に進むお話です。
江戸城を明け渡す徳川慶喜の姿にカリスマ性を見出し、許婚も家督も捨て、徳川に命を捧げることに酔う極。
長崎帰りで弁はたつが向こう見ずでお人好しで、本当にまだまだ子供な悌二郎。自分のすべきことも見えず、自分の理論も押し通せず戦闘に加わり1番あっけなく死んでしまいます。
そして養子先を追い出され、行くあてもなく彰義隊に入り、好きなになった娘は極が好きで、何もできないまま明治を生きて迎えてしまった柾之助。こちらも本当に哀れなり、でした。
柾之助の視点が多めで進む物語でした。
写真館でハットかぶったり、ピストル撃つ真似してはしゃぐ姿は高校生男子そのもの。
世界の広さも己の器もわからず、人を動かす言葉も力もないけれど、湧き上がるものにただ突き動かされ、力点のずれた言動を撒き散らす。若さの醜さを隠せない彼らの姿に、己のあの頃がどうしても重なり、本当に切なく見ました。
そういう意味で大変普遍的な青春の挫折物語です。通過儀礼ものとも言えると思います。
でも、悲しいことに時は江戸と明治の狭間。しかも彼らは幕府に近い身の上だったわけで、間も無く消される体制側として、通過儀礼を迎えてしまったわけです。
よって、青春の挫折で済まず、悌二郎は戦死し、極は自害に追い込まれてしまった。
その悲しみの重複が、胸に迫りました。
死に様も、情けなく、痛々しかった。
悌二郎は気付いたら死んでた、というところだし、極は慶喜に夢枕で授けられた脇差しで立派に自害すると吠えてた割に、防衛本能を理性でねじ伏せられず、力込めて腹を切れず、情けなく悶え死にました。柾之助に至っては極に介錯を懇願されたにもかかわらず楽にしてやることもできず。泣き叫んだまま生き残ってしまいました。そして、極がもっていた三人の写真を見て、失ったものを知ったようでした。
柾之助は多分、死なない気がします。みっともなくても生きているってことは希望そのものなんだから、生きていることを否定しないでほしいなと思いました。
友の死を背負って明治を彷徨い、何かを見つけられたらと願うばかりです。
彼らは情けなくて、みっともない。
でもおそらく真実に近いところを描いている。そんな風に思いました。
切腹がかっこいいはずがないと思います。
柾之助が簪を好きな娘にあげられず、女郎にやってしまう悲しい場面や、極への恋文を預かったものを勝手に読んで破る所なども、切なかった。
そして出番少ないなーと思っていた門脇麦さん。極の元許婚で、悌二郎の妹である彼女のやった事と、それを受け止める小市慢太郎のシーンが本当に良かったです。
嫁入り前に一目会いたいではなくて、契ったあの人にもう一度会いたい、だったんやね。女としてはその嘘をついた気持ち、少しわかるよ。
門脇麦の結婚相手の小市慢太郎からは、若さを経て、若者の過ちを黙って背負えるだけの挫折を繰り返してきた大人がそこにいるという救いのような、諦観のような何かが漂っていて、よいラストシーンでした。
オダギリジョーの吹く笛の音色と、極が元許嫁に逢いにいったことの関連性はよくわかりませんでしたが、何かの伏線らしく引っかかりのある書き方だったので、そこにつながるか!という驚きもありました。
愛しのオダギリジョーについては、相変わらずの美貌でしたな、というに止めおきましょう。自分でもうっとおしいので。
もう、同じキャストで、もう一回作り直してほしい。
原作は、漫画でありながら歴史考証がしっかりとされていた。それは、元祖歴女みたいな杉浦日向子だから当然のことで、彰義隊に参加して徳川家に殉じようとする旗本たちの描き方がうまかった。その少年たちは、たとえば白虎隊などを見てもわかるように、純粋無垢に、主家のためこそはと命を投げ出す。そのあまりにも儚さは、一方では軽さと見え、また無謀としか見えない。そんな幕末の幕臣たちの流れゆくさまが、原作にはあった。あの拙いように見える絵に、その世界があった。 それを、この映画は台無しにしてしまった。 三人の演技はいい。柳楽は相変わらずの安定感だったし、岡山天音(濱田岳と星野源を足しような)は発見だった。 しかし、例えば三人が道の水たまりを通り抜けるシーンでの歩き方(履物と人物の性格の違いで、平気で踏みつけたり、飛び越えたり、周りこんだり、)に気遣いを見せる余裕があるのなら、ほかのシーンをもっと丁寧に作りこんでほしい。 音楽、セットともに、どうも馴染んでいない。 ストーリーも、作者が伝えようとしたことを理解してない。 ラストなんか、ああ、会津で死のうとしてるんだな、というそこしか行き場のない悲しみこそが肝心なのに。 あんなんじゃ、幕末の世情を知らない人にはなおさらちんぷんかんぷんだな。
これはダメ
良いところが見当たらない。オダギリジョーは格好いいね。ああ、女優陣も可愛かったかな。 棒読みだよね?と突っ込みたくなるような演技、台詞がどこか軽い。若い俳優だから時代劇経験がないのか。 ストーリーも薄い。この作品で何を見せたかったのか。それぞれの最後も、もう少しなかったのか。語るべき箇所がない。 音楽も何か変という感じだった。
戦うことの虚しさ。若者達の切なすぎる最期。
【賛否両論チェック】 賛:幕末の動乱期、ただ犬死にするしかなかった若者達の悲壮な姿に、命の尊さについて考えさせられる。 否:ストーリーは極めて単調なので、興味がないと眠くなりそう。あまりにあっけないラストにも賛否は必至か。 大政奉還がなされ、時代が確実に移っていく中で、その大義もなおざりにされ、ただただその命を散らすことしか出来なかった青年達の悲劇が、率直に描き出されていきます。変に脚色されることのない、そのありのままの死に様に、命について改めて深く考えさせられます。 しかしその反面、登場人物達があまりにもあっけなく亡くなってしまうので、映画としてはやや物足りなさも感じてしまいます。終わり方もかなり唐突で、戸惑います。 時代劇としてハラハラドキドキを期待するよりは、“生きることの意味”や“死ぬことの意義”について考えたい、大人向けの重厚な作品です。
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