「高速球でデッドボールを食らった気分だ」日本のいちばん長い日 山本さんの映画レビュー(感想・評価)
高速球でデッドボールを食らった気分だ
名作映画・小説「日本のいちばん長い日」が平成版としてリメイクされると聞いて、公開を楽しみにしていました。
が、いざ見てみると・・・
人物描写が酷いものの、原田さんが高い技術力を持った映画監督ということもあり、私はそうは思いませんでしたが1つの映画としては素晴らしい出来なのではないでしょうか。
しかし、ある程度歴史に詳しかったり喜八版を視聴済の方にとっては本当に本当に駄作と言っていいと思います。以下が私の思う問題点です。
・明らかに一部の人物を極端に悪人に仕立てあげている。
・監督による史実にも原作にもない捏造シーンがたくさんある。
・中立性がない。
・現代の価値観によるバイアスがかなりかかっている。
・日常シーンが長く、ダレる。
・テーマ「家族」に囚われすぎていて、ダレる。
(このテーマはこの映画に向いていなかったのでは・・・)
監督のインタビューで喜八版は嫌いだとおっしゃっていたのを読みましたが、その通り喜八版と同じような描写をするのが嫌なのか、想像の斜め上を行く謎のシーンが多々ありました。
監督の他の映画は素晴らしい出来なだけあって残念です。
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