「とても難しく、大人の映画(終戦前夜)」日本のいちばん長い日 akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
とても難しく、大人の映画(終戦前夜)
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2021年、まるっきり内容を覚えていなかったので5年ぶりに見直した。
岡本喜八の「日本の一番長い日」も見たくなった。今回のリメイクでは、脚本も変えているという。
国外での戦闘シーンは全くなく、東京が空襲され、半壊しているところも少なかったように思う。阿南大臣の奥さんが療養先から戻ってくるところは、よかった。食糧事情がひどく悪いとか、疎開した子供達の生活や授業風景も見てみたかった。そもそも電報とラジオと固定電話と新聞とガリ版と口コミしかなかった当時の雰囲気がよくでていたように思う。誰々がどこにいるとかすぐにわからないとか。
陸軍の一部の青年将校が暴走してクーデターを起こそうとしていたことがメインストーリーになっている。
放送局(NHK)内に押し込み、マイクの前で絶対放送されない原稿を朗々と読み、最後は代々木公園らしいところで自決する二人に興味を持った。
嘘を嘘で塗り固め、上司を殺してそれも利用するというのは、旧日本帝国陸軍の最後にありうる行動に思えた。「東京裁判」も見直してみたい。
戦後76年。
昭和天皇を元木雅弘が演じたことで、スマートかつ知的なイメージが前面に出ており新鮮だった。若いだけではなく国際情勢もきちんと読んでいる昭和天皇のお気持ち。陸軍軍人の一部を押さえきれなかったところは、現代にも通ずるところがあるので、何度も見直したい。
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