「怒りとは?信頼とは?どこまで人を信じることができるのか?」怒り ちくわさんの映画レビュー(感想・評価)
怒りとは?信頼とは?どこまで人を信じることができるのか?
原作は既読。吉田修一✕李相日が相性がいいのは「悪人」で証明済み。
原作の世界観を見事に映像化している。
舞台は東京、千葉、沖縄。各パート共とにかく皆演技が上手。
日本を代表する役者達の競演。
凄惨な殺人事件の犯人捜しの物語ではあるが、ミステリー要素は少ない。
各地域で犯人らしき人が現れるが、その人を信頼できるのか?不条理な事象に対して人はどこまでの怒りを表出するのか?そしてどこまでしていいのか?
社会の中でどちらかというと立場の弱い人達の物語
感情移入はしにくい。
しかしラスト40分位からの真相がわかってからの妻夫木聡、宮﨑あおい、広瀬すずの演技には感動した。
中盤位の宮﨑あおいが渡辺謙に疑問を投げかけるシーンは忘れられない。
宮﨑あおいも広瀬すずも女優魂が光っていた。
原作では広瀬すずがラストに勇敢な決断をしていて、そのシーンが好きだったので、残念だった。
しかしとにかく役者全員演技が上手すぎる。非常にカロリーの高い作品。
忘れられないシーンも多く、1日映画の事を考えてしまうので、暇な時に観たほうがいいかも?
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