「文句なし!」怒り るんさんの映画レビュー(感想・評価)
文句なし!
こんなにも見応えがある映画は本当に久しぶり。邦画では今まで見た中でトップかもしれない。
豪華な出演者に頼って脚本が疎かな作品はたくさんあるが、この作品は全く違う。
これでもか!と実力派俳優を詰め込んでいるが、これは、人間の心の些細な動きを演じることの出来るキャストがこの作品に不可欠だからで、観ていて心底納得した。俳優陣が本当に素晴らしい!!
宮崎あおいの演技は特に群を抜いていた。体の内側から溢れ出る感情による号泣シーン、あれはなかなかできないと思う。
広瀬すずは、このキャスト陣の中だと演技の稚拙さが浮き彫りになってしまうのでは?と思っていたが、予想を裏切られ、大変好演だった。レイプシーンも、切実で、悲痛な演技をしていて、女性として見ていてとても辛かった。あの年齢であのシーンを演じるのは精神的に本当に辛かったと思うし、想像して演じるのも難しいと思うが、感情が切に伝わる素晴らしい演技だった。曖昧にせず、突っ込んでいると思われるところまで描くのはかなり衝撃的で、見る人によっては注意が必要かと思うが、その後の展開の登場人物の心情を際だたせるためにも必要なシーンだったのかなとも思った。
長い映画だが、一切退屈を感じることなく、最初から最後まで集中して観れた。本当に見応えがあった。
3つのストーリーをバラバラにすることなく、伏線などを放っておくことなく、すべてキレイにまとめていて、圧巻であった。
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