「自分自身への怒り」怒り Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
自分自身への怒り
クリックして本文を読む
人が人生すら左右されてしまうほど怒りを感じるのはきっと自分自身を許せない時だと思う この映画は 信じれなかった人 と信じてしまった人 が消えない怒りと苦しみに向き合う映画だった そして犯人も 一杯のお茶を差し出されてしまった そんな自分を許せないゆえの怒りが事件の動機だった とにかくまずこの 怒り というタイトルが秀逸だと思う
登場人物が向き合う 怒り の1つ1つがズシーンと心にのしかかって来て見てて辛い あんまり役者が泣きわめいたり叫んだりする演出は好きではないけどこの映画はこっちまで叫びたくなるぐらい見てて来るものがあった 大体の日本映画の場合大体観客側が泣きたくなる前に登場人物が泣き始めてしまうのでこっちは少しシラけるという 演出力不足ゆえの問題があるけどこの映画は上手かった 特にこの映画の広瀬すずの、今ブレイク中の若手女優がやる役とは思えない 米兵にレイプされるというあまりにも辛すぎるシーンは見てるだけでも涙が出てきた 本当に許せないし 怒りが湧いてくる
他にも渡辺謙や宮崎あおいはもちろん妻夫木聡と綾野剛のいわゆる体当たりな演技とか役者陣の力が凄く大きいと思う 人気と実力を兼ね備えた日本最高峰の役者陣の映画だった
ラスト 宮崎あおいは少し前向きな気持ちになれてたと言えなくもないけど あの希望の裏で渡辺謙が抱える 娘を信じられなかった という傷と自分への怒りは多分一生消えないし 広瀬すずが抱えた怒りと悲しみは想像を絶する辛さだった
とにかく見ててこんなに凹む映画は中々ない
でも 見てよかったとも思う
綾野剛が弁当の傾きを直しながら歩くシーンは ものすごく共感した 何か良い解決策はないものか
コメントする