「頑張れってのは、人に言う言葉じゃないよ。」風に立つライオン shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
頑張れってのは、人に言う言葉じゃないよ。
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映画「風に立つライオン」(三池崇史監督)から。
さだまさしさんの名曲「風に立つライオン」が根底にあるので、
この曲がお気に入りの私には、観る前から映像が目に浮かんだ。
「100万羽のフラミンゴが一斉に飛び発つとき暗くなる空」や
「キリマンジャロの白い雪」「草原の象のシルエット」なども、
ちょっと期待し過ぎてしまったかもしれない。
気になる一言は、主人公の航一郎が、ケニアの草原に向かって、
夜中に「がんばれ〜」と叫ぶシーンを何度か目にした女性が、
彼が現地の赤十字病院を離れる時に、お願いした。
「(私たちに)頑張れ・・って言ってくれないんですか?」と。
それを受けて、主人公はこう答える。
「違うよ、頑張れってのは、人に言う言葉じゃないよ。
あれは、自分に向かって言っているんだ」
目にするあまりに悲惨な光景に、心が折れそうになる。
そんな時、自分を「頑張れ」と励ますことで、乗り切ってきた。
いや、重傷を負って次々と運ばれてくる少年たちは、
「頑張れ」と励まさなくても、もう充分に頑張っている。
だから頑張るのは自分なんだ、という意味なのかもしれない。
私も、誰もいない海や山で「頑張れ」と叫んでみようかな。
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