「まさにハードボイルド。真実と正義を追い求める、壮絶な死闘。」劇場版 MOZU 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
まさにハードボイルド。真実と正義を追い求める、壮絶な死闘。
【賛否両論チェック】
賛:スリリングなアクションが次から次へと繰り広げられ、思わず圧倒される。巨悪に臆することなく立ち向かっていく主人公達の姿が、カッコよくて印象的。
否:テレビシリーズを観ていないと理解出来ない設定や登場人物が数多く登場するので、予備知識は絶対に必要。グロシーンも多数あるので、家族やデートでの鑑賞は不向き。
幼くしてその命を奪われた娘の死の謎を追い、時に暴走しながらも、決して臆することなく巨悪に立ち向かっていく倉木の姿が、非常に孤高でカッコよく描かれています。どんな絶体絶命の状況でもポーカーフェイスを崩さず、隙を突いて反撃に転じていく主人公の様子は、まさに西島秀俊さんの真骨頂といったところですね(笑)。
アクションはかなり重厚かつ本格的で、テロリストを相手にした壮絶な戦いが、次から次へと繰り広げられ、息つく暇もないくらいの緊張感があります。
難点としては、如何せん予備知識が必要不可欠なこと。登場人物や設定が複雑なのと、テレビシリーズで出てきた事件や人物が何の説明もなしに登場するので、知らずに観ると訳が分からず楽しさが半減しそうです。また、グロいシーンもかなり多いので、苦手な人には向かないかも知れません。
とはいえ、〝これぞハードボイルド”と呼ぶにふさわしい、非常にスリリングで圧巻のストーリーではあります。
「後悔するのには、もう飽きた。」
という倉木のセリフが印象に残る、そんな作品です。
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