あの日のように抱きしめてのレビュー・感想・評価
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1945年、ユダヤ人強制収容所で顔をめちゃくちゃにされ、整形手術を...
1945年、ユダヤ人強制収容所で顔をめちゃくちゃにされ、整形手術を受けて夫の元に戻ったら、妻は収容所で死んだと思い込んでいる夫は全く自分に気づかない、どころか、よく似ているからと妻のフリをさせて周囲を騙し遺産を手に入れようと企む。それに従う妻と、別人のはずなのにふと妻の面影を感じる夫、それから、彼女の支援者で一緒にパレスチナへ移住しようと誘うユダヤ人女性。
戦争に翻弄された人達の悲しい話です。
ラストで彼女が歌う「スピーク・ロウ」がまだ頭を離れません。
あぁ…。
適当にドキドキしながら観れました。そして、最後のシーンで、タイトルのごときため息というか、感嘆が漏れてしまいました。
そういうことね…。
でも、最初から裏切るつもりだったのか、途中で裏切ったのか、どっちなんだろう?
色々と不可解な部分は、あったが、まあまあ楽しめた。
もう少し。。。
旦那役がぼんくらで底が浅いのは演技なのか、その程度の演技力なのか…。
なんでそんな男を許すんだ、と主人公にイライラしてしまったけれど、彼女は収容所での過酷な日々を、夫のことを思って生き抜いたんだろう。でも夫は端っから彼女を裏切っていた。
ここで夫役の役者がもっとうまかったら、多少は良心の呵責があったのか、それとも全く悪いと思ってなかったのか、彼女を愛していなかったのか、そういう感情が表情から伝わっただろうに。
もし演技力の問題ではなくあえてそういう演技をさせたのだとしたら、演出の問題だな…。
主人公は鬼気迫る演技が素晴らしかった。特に最後のSpeak lowを歌うシーンが最高
眠ってしまう
ベルリンから来た女と同じ監督だったのでいやな予感はしていましたが、また眠ってしまいました。どうなっていくのだろうと展開への期待感はあるのに、言語のせいなのか、見ている側の想像力に任せる演出のせいなのか、どうしても眠くなります。主役の女性の心の動きが途中から追えなくなり、特に後半置いてきぼり感を味わいました。。
劇場についても。前列の人の頭がスクリーンを覆ってしまい、大変見づらい。いまどきネット予約もできない。よって見終わった後の満足感はなし。
邦題がイマイチ。中身はきちんとサスペンス。
ドイツ敗戦後、強制収容所から顔に大怪我を負いながらも生還した一人の女性。しかし彼女の夫は、変貌した姿の妻に気が付かず、妻の遺した財産を二人で山分けしようという・・・。
第二次大戦のドイツ戦終結後から物語が始まります。なので、ネリーがどのような暴行を受けて顔面に怪我を追ってしまったのかは判りません。顔を再建しなければならないような怪我の割には、何日か日数が経っている雰囲気ですが大丈夫なんでしょうか?
ネリーを助けるユダヤ機関の一員がレネなんですが、二人の言動で、二人のこれまで置かれていた境遇の違い、思想の違いが明らかですね。強制収容所に入れられるまではごく普通の日常生活を送っていたネリーに対し、何がそこまでシオニズム運動にすべてを捧げさせるのか、レネの言動は、自由を謳歌していたネリーから見ると、ストイック過ぎるというか、ちょっとズレた様に見えていたんじゃ無いですかね。だから素直にレネの言うとおりに約束の地に直ぐに行くと言う選択をネリーはしなかったんだと思います。それだけが原因ではないと思いますが、そのすれ違いがレネの悲劇につながるのかと思います。
って言うかねぇ、ジョニーはネリーが自分の妻だと全く判らなかったのに、物語終盤に会う人達は、直ぐにネリーがネリーだと判っています。これって、どういう事?事前にネリーが来ると言われていれば直ぐに「あ、ネリーだ」と言う反応を示すかもしれませんが、ネリーの容貌がジョニーが自分の妻だと認識できないほど変わっていたのであれば、その他の友人たちも似たような反応を示したはず。ここまでいい感じに進んでいたので、この一点が蟻の一穴のような気がしました。
この作品は、ラストの“スピーク・ロー”にすべてが集約されていると思います。すべてがそこに至るまでの伏線と言っても過言ではないと思います。邦題の『あの日のように抱きしめて』は、ちょっとミスリードのような気もしますね。原題のママとか、あるいは、最後の“スピーク・ロー”でもいいような気がしました。
ドイツ版『めまい』を期待しましたが・・・
おぉぉ、これはヒッチコックの『めまい』のヴァリエーションではありますまいか!
なんともソソラレるハナシだ。
自動車で夜の国境を超えようとするネリーとレネのオープニングシーンから雰囲気があってゾクゾクする。
しかし・・・
うーむ、途中からどうもハナシがうまくない。
こちらが『めまい』の変型だと思っているからかもしれないが、再会してからのふたりの関係性があまり変化しないのだ。
実は生きていたことをジョニーにわからせたいネリー。
そして、裏切り者でなかったことを信じたいネリー。
それに対して、ジョニーがほとんとボンクラにしか見えないのが致命的。
筆跡や立ち居振る舞いが「死んだはずのネリー」に似ているにも関わらず、一向に訝しくも思わないし、かといって「死んだはずのネリー」に近づけようとする努力も描写がおざなり。
まぁ、『めまい』のように、「死んだはずのネリー」に似た女にどんどん憑りつかれていくような官能性は、この映画では不要なのかもしれないが。
なので、切ない衝撃的なラストが活きてこない。
せっかくの甘美な曲「スウィート・ロウ」も、その魅力が半減。
致命的なのは、「死んだはずのネリー」に似せて美しく着飾っていくネリーが、全然美しくないこと。
これは、個人的な好みかもしれませんが・・・
ということで、少々期待外れ。
主人公が魂を絞るように歌う“Speak Low”が印象的な静謐で残酷な恋物語
アウシュビッツで顔に大怪我を負いながら奇跡的に助かったジャズシンガーのネリー。元の姿に戻りたいという意思に反して整形手術で全く別人の顔にされてしまった彼女は支援者とともに新たな生活を始めるが、生き別れになった夫でピアニストのジョニーを忘れられない。ナイトクラブでジョニーを見つけたネリーだったが、ジョニーは彼女がネリーだと気づかないばかりか、ネリーの遺産を手に入れるため彼女にネリーになりすまさないかと持ちかける。
皮肉極まりない出会いに戸惑いながらもジョニーとの時間を噛み締めるように過ごすネリーの思いが次第に揺れ始め、彼女が魂を絞るように歌う”Speak Low”が誘う、歌詞に呼応した結末が深い余韻を残す静謐で残酷な恋物語でした。
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