「悲しみの極致」あの日のように抱きしめて shosho5656さんの映画レビュー(感想・評価)
悲しみの極致
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終始、妻の視点から描かれるこの作品は、男性目線からでも
妻に対する同情が禁じ得ない。
夫は保身と金の事しか考えていない。
それでも妻は、そんな夫が愛しくて堪らない。必死で尽くそうとする。
利用されていることが分かっているのに、好みや嗜好などを覚えてくれてい
た、それだけで絆されてしまう心の弱さ。
余りに切ない。コンパクトな尺の中で次第に物語が展開していく。
様々な手引きをしてくれた友人の自殺、明らかになる密告者の正体。
疑心暗鬼は次第に確信に変わる。それでも、夫を妻は愛していた。
そして、夫婦の想い出の曲「speak low」において揺るがぬ妻である証明と決別を告げる。
It's too late. その歌詞は妻の心中を悲しくも代弁している。
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