君が生きた証のレビュー・感想・評価
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ウィリアム・H・メイシー 楽しみだ
ウィリアム・H・メイシーの初監督とあってちょっと心配だったんだけど、前評判も悪くなさそうだったので、観てみる。
よかった。とってもよかった。
銃乱射事件で息子を亡くしたやり手宣伝マンが、息子の作った曲で若者とバンドを組む、という割とわかりやすいプロットなんだが、後半に、うわぁ…という展開がある。
トントン拍子に進んでいく展開と、ポップロックが合間って、サムと同じように、息子の死を忘れて楽しく観ていた自分を恥じた。前半の予定調和な感じが、後半の展開をより印象深いものにしてくれたと思う。
二人の歌声もとても聞きやすく、ウィリアム・メイシーの監督としての手腕を見せつけられた。カメオ出演どころか割とがっつり本人が出ているところもいい。
あとサムのダメっぷりオヤジがよかった。Tシャツ裏返しに着てるとことか、なかなか細かいダメさがある。笑
話の根幹に係る情報の出し方が秀逸な作品。
特筆すべきは展開の巧さ。
話の根幹に係る情報の出し方が秀逸。
同時に明確な違和感を覚えない程度に真実の片鱗を混ぜ込むバランス感も良く。
或る時点を境に作品の印象が劇的に変化して話の深みがグッと増す。
その衝撃に驚き痺れました。
演出も良かった。
音楽がテーマの本作でキチンと音楽が格好良く描かれている。
ライブの活気、躍動感が伝わり非常に楽しい。
また時間経過の表現方法も良かった。
ライブと日常をグルグル交互に映すことで軽妙かつ手際良く時間経過を描いた手法にグッときました。
登場人物達のキャラも良かった。
特に主人公であるサムの格好良さ。
情けない姿を多々見せる彼が決めるべき所でキチンと決める。
キレたサムがギターを提げ登場した場面は思わず笑いが漏れる程にキマッてました。
話の根幹に係る情報の出し方が秀逸な本作。
死んだ息子と向き合う父、という比較的重い題材を。
誠実に扱いつつ過度に重苦しくしないバランスも良く。
鑑賞後、「良作を観た」という満足感がありました。
事前の期待値が然程高くなかったこともあり良い意味で裏切られました。
都内の公開館数は3館。
23区では安定の「新宿 シネマカリテ」「ヒューマントラストシネマ有楽町」と少ないですが。
足を運ぶ価値はあると思います。
オススメです。
すごく良かったです。
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