「抱えて生きていく物語」君が生きた証 なつみさんの映画レビュー(感想・評価)
抱えて生きていく物語
冒頭、ギターと歌声が入った瞬間に鳥肌が立った。亡くなった息子の遺した音楽が登場人物やストーリーそのものを引っ張っていて、ずっと聴いていたくなる。
息子の曲をバーで歌う主人公と、たまたま聴いた歌に惚れ込んだ青年が友人になり、親子のような関係を築いていく過程が微笑ましい。
途中でそれまでの前提(というか見る側の思い込み)がひっくり返ったところで、あぁこれはただの再生物語ではないんだ と気付かされた。
曲を作ったのが自分ではなく息子なんだ という事実をどうして言おうとしないのかも。
ウィリアムHメイシー、味わい深い役者さんですが、監督としても素晴らしい。
観たあと、クエンティン役のアントン・イェルチンがもう亡くなってしまってるのを思い出して切なくなった。
もっと彼の演技が見たかった。
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